60th Annual Meeting in Autumn

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臨床(認定医・専門医)ポスター

歯周外科治療

臨床(認定医・専門医)ポスター
歯周外科治療

Sun. Dec 17, 2017 9:00 AM - 4:50 PM ポスター会場 (さくら)

DP-10~DP-12
(ポスター討論:12:00~12:50)

[DP-11] 著しい動揺を伴った歯周炎患者に歯周外科療法とブリッジで対応をした症例

A case report of periodontal operation therapy and bridge for periodontitis patient with excessive mobile teeth

宮尾 益佳/Masuyoshi Miyao (宮尾歯科クリニック/Miyao Dental Clinic)

研修コード:2504

Keywords:動揺歯、ブリッジ支台、歯周外科

【はじめに】歯槽骨吸収による歯牙の動揺のため他院で抜歯と宣言された歯周炎患者に対して,歯周外科で保存をしブリッジの支台として良好な機能が得られた症例について報告する。
【症例の概要】患者:50歳 男性 初診:2012年10月11日 主訴:上の前歯がぐらぐらして食事が出来ない。現病歴:5年前に左上前歯が動揺し近医で抜歯,義歯をセットした。義歯は異物感が強い。最近,右上前歯も動揺してきたので抜歯をし義歯を大きくすると言われた。抜かずに治療したい。
【診査・検査所見】全顎的に水平性骨吸収がみられ,とくに主訴歯牙である上顎右側側切歯と犬歯にはくさび状の骨吸収が認められた。また上顎右側側切歯には13㎜の深い歯周ポケットと2度の動揺が,犬歯には12㎜の深い歯周ポケットと1度の動揺が認められた。
【治療方針】1)歯周基本治療 2)再評価 3)歯周外科 4)再評価 5)部分床義歯 6)SPT
【治療経過】主訴歯牙は,患者の徹底した口腔内ケアと歯周外科で成果があり保存をすることが出来た。ブリッジの支台にすることも可能と判断し,最終的には12から23までのブリッジをセットしたのだが,着脱の不便さが無く食事も快適に出来るようになったそうだ。
【考察・まとめ】口腔内ケアが確立された歯周炎患者に適切な治療とSPTを行えば歯周炎に罹患した歯牙でもブリッジの支台として長期に維持出来る。本症例では抜歯と宣言された歯牙を保存しブリッジの支台とした。SPTにはいり4年半経過しているが歯周組織や咬合関係は安定しており良好な結果が得られている。今後もプラークコントロールの徹底と患者のモチベーションを維持しながらSPTを継続してく予定である。