[DP-16] 広汎型重度侵襲性歯周炎に対して包括的歯周治療を行った一症例
A case report using comprehensive periodontal therapy for advanced generalized aggressive periodontitis
研修コード:2504
Keywords:広汎型侵襲性歯周炎、再生療法、口腔インプラント
【緒言】侵襲性歯周炎の病態は明らかでなく,症候群的な疾患として唯名論的に分類されているに過ぎない。本報告では,重度に進行した広汎型侵襲性歯周炎(GAgP)と診断した患者に対して包括的歯周治療を行い,良好な予後を得た症例の詳細を報告する。
【症例概要】患者は24歳女性。近医を受診し,AgPと診断され奥羽大学附属病院を紹介された。歯肉は非炎症性で,デンタルエックス線検査から全顎的に重度の骨吸収を認めた。全身疾患の既往はない。
家族歴:父(61歳)と母(55歳)ともに歯周病で抜歯し,片顎の部分床あるいは全部床義歯を装着している。兄が2人おり,次男(30歳)は歯肉の状態が悪いと指摘されている。
喫煙歴:父と兄が喫煙者で,受動喫煙をしていた。
【治療経過および治療予後】治療経過:歯周基本治療(受動喫煙の防止,抗菌薬の経口投与,Sc,SRP,暫間固定,咬合調整および根管治療)後に歯周外科治療(EMD,遊離歯肉移植術および小帯切除術)を施行し,口腔機能回復治療(口腔インプラント,連結インレーおよびFMC)を行い,SPTへ移行した。
治療予後:歯周外科治療から2年後,全顎的にPPDは3mm以下に改善し,骨レベルは改善され歯槽硬線が明瞭化した。歯軸に対する骨欠損角度は52度であったが根尖付近まで骨吸収の進行した45の骨レベルは50%近くまで改善された。
【考察】GAgP患者に包括的歯周治療を行い良好な予後を得た。概念的にAgP患者は感染防御能力が劣ると考えられているが,科学的根拠は乏しい。当講座で治療した約20名のAgP患者の内,良好な予後を得ている症例の共通点は患者の良好なコンプライアンスであった。
【症例概要】患者は24歳女性。近医を受診し,AgPと診断され奥羽大学附属病院を紹介された。歯肉は非炎症性で,デンタルエックス線検査から全顎的に重度の骨吸収を認めた。全身疾患の既往はない。
家族歴:父(61歳)と母(55歳)ともに歯周病で抜歯し,片顎の部分床あるいは全部床義歯を装着している。兄が2人おり,次男(30歳)は歯肉の状態が悪いと指摘されている。
喫煙歴:父と兄が喫煙者で,受動喫煙をしていた。
【治療経過および治療予後】治療経過:歯周基本治療(受動喫煙の防止,抗菌薬の経口投与,Sc,SRP,暫間固定,咬合調整および根管治療)後に歯周外科治療(EMD,遊離歯肉移植術および小帯切除術)を施行し,口腔機能回復治療(口腔インプラント,連結インレーおよびFMC)を行い,SPTへ移行した。
治療予後:歯周外科治療から2年後,全顎的にPPDは3mm以下に改善し,骨レベルは改善され歯槽硬線が明瞭化した。歯軸に対する骨欠損角度は52度であったが根尖付近まで骨吸収の進行した45の骨レベルは50%近くまで改善された。
【考察】GAgP患者に包括的歯周治療を行い良好な予後を得た。概念的にAgP患者は感染防御能力が劣ると考えられているが,科学的根拠は乏しい。当講座で治療した約20名のAgP患者の内,良好な予後を得ている症例の共通点は患者の良好なコンプライアンスであった。