60th Annual Meeting in Autumn

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臨床(認定医・専門医)ポスター

歯周組織再生療法

臨床(認定医・専門医)ポスター
歯周組織再生療法(慢性歯周炎)

Sun. Dec 17, 2017 9:00 AM - 4:50 PM ポスター会場 (さくら)

DP-21~DP-26
(ポスター討論:12:00~12:50)

[DP-22] 下顎大臼歯部根分岐部病変Ⅲ度に対してシングルフラップ下で歯周組織再生剤「リグロス®」を用いた一症例

A case report of the regenerative procedure with periodontal tissue regeneration drug(REGROTH®)for class III furcation involvement in mandibular molar by a single flap approach

光野 史彦,橋本 悠平,神田 大史,高山 真一/Fumihiko Kono ,Yuhei Hashimoto,Hirofumi Kanda,Shin-ichi Takayama (医療法人優歯会高山歯科医院/Medical Corporation Yushikai Takayama Dental Clinic)

研修コード:2504

Keywords:根分岐部病変Ⅲ度、歯周組織再生療法、リグロス®

【症例の概要】患者は57歳の女性。2017年4月,右下大臼歯部の咬合痛,歯肉の腫脹を主訴に来院。口腔清掃状態は良好だが,#46頬側歯肉の腫脹および全顎的な縁上・縁下歯石の沈着が見られた。日中および就寝時のクレンチングの自覚がある。臼歯部に6mm以上の深いポケットが存在し,#46に関しては根分岐部に8mmの歯周ポケット,1度の動揺を認めた。デンタルX線およびCT検査で#46にⅢ度の根分岐部病変を認めた。
【診断】広汎型中等度慢性歯周炎
【治療方針】1)歯周基本治療,2)再評価,3)歯周外科治療(再生療法),4)再評価
【治療経過・成績】咬合調整,歯牙接触癖に対する認知行動療法,スプリント作製を含んだ歯周基本治療実施後,Ⅲ度の根分岐部病変が存在する#46に対して歯周組織再生剤「リグロス®」を用いた歯周組織再生療法を実施した。フラップの形成は頬側のみ行うシングルフラップ法を適用した。根面処理として24%EDTA製剤PrefGel®を用いた後,骨欠損部にリグロス®を塗布した。術後の再評価ではポケットは減少しX線写真では歯槽骨新生が認められた。
【考察・結論】本症例においては舌側の根分岐部病変の高さ・幅とも歯周組織破壊の程度が術前のCTにより小さいことが予想されたため,頬側のみのシングルフラップによるフラップ形成を行った。それは術後の歯肉退縮による根分岐部の露出やリグロス®の漏出を防ぐためである。本症例のような舌側の歯周組織の破壊の程度が小さい下顎大臼歯のⅢ度の根分岐部病変に対してもリグロス®は有効となることが期待される。