[DP-27] 重度慢性歯周炎患者に対してリスク管理下で歯周組織再生療法を行った症例
A case report of patient with severe chronic periodontitis treated with periodontal regenerative therapy under risk management
研修コード:2504
Keywords:慢性歯周炎、リスク管理、歯周組織再生療法
【緒言】重度慢性歯周炎患者に対して,複数のリスクを管理してエムドゲイン®あるいはリグロス®を用いた歯周組織再生療法を実施した症例の詳細を報告する。
【初診】患者:42歳男性 初診日:平成28年4月16日 主訴:下顎左側前歯部歯肉からの排膿 全身既往歴:特記事項なし
【診査・検査所見】口腔内所見:31に11mmの歯周ポケットおよび咬頭嵌合位での早期接触が認められた。また,26に10mmの歯周ポケットと偏心運動時に臼歯部咬頭干渉が認められた。エックス線所見:全顎的に水平および垂直性骨吸収が確認され,31および26に根尖に達する骨吸収像を認めた。
【診断とリスク因子】広汎型重度慢性歯周炎 リスク因子:不良なプラークコントロール,喫煙,歯列不正,ブラキシズム
【治療経過】患者は禁煙を実践した。咬合調整により早期接触を解消し,上顎両側犬歯咬耗部にCRを添加し犬歯誘導を回復した。咬合力の管理のため自己暗示療法を行いbite plateを装着した。25~27,37~44にエムドゲイン®を,11~17,45~47にリグロス®を用いた歯周組織再生療法を実施した。その際26のトライセクションを同時に行った。26および27を連結冠で永久固定した。全顎的に歯周ポケットが3mm以下に減少し病状が安定したため,SPTに移行した。
【結果・まとめ】本症例では複数のリスク因子によって全顎的に歯周炎が増悪したと考えられた。患者教育と咬合管理によりリスク因子を軽減できた。また,エムドゲイン®とリグロス®を用いた歯周組織再生療法を適応した部位全てで良好な治療結果を得ることができた。
【初診】患者:42歳男性 初診日:平成28年4月16日 主訴:下顎左側前歯部歯肉からの排膿 全身既往歴:特記事項なし
【診査・検査所見】口腔内所見:31に11mmの歯周ポケットおよび咬頭嵌合位での早期接触が認められた。また,26に10mmの歯周ポケットと偏心運動時に臼歯部咬頭干渉が認められた。エックス線所見:全顎的に水平および垂直性骨吸収が確認され,31および26に根尖に達する骨吸収像を認めた。
【診断とリスク因子】広汎型重度慢性歯周炎 リスク因子:不良なプラークコントロール,喫煙,歯列不正,ブラキシズム
【治療経過】患者は禁煙を実践した。咬合調整により早期接触を解消し,上顎両側犬歯咬耗部にCRを添加し犬歯誘導を回復した。咬合力の管理のため自己暗示療法を行いbite plateを装着した。25~27,37~44にエムドゲイン®を,11~17,45~47にリグロス®を用いた歯周組織再生療法を実施した。その際26のトライセクションを同時に行った。26および27を連結冠で永久固定した。全顎的に歯周ポケットが3mm以下に減少し病状が安定したため,SPTに移行した。
【結果・まとめ】本症例では複数のリスク因子によって全顎的に歯周炎が増悪したと考えられた。患者教育と咬合管理によりリスク因子を軽減できた。また,エムドゲイン®とリグロス®を用いた歯周組織再生療法を適応した部位全てで良好な治療結果を得ることができた。