[DP-45] 歯周形成手術により改善した広汎型慢性歯周炎の7年経過症例
Periodontal plastic surgeries improve generalized chronic periodontitis : the 7 th year case report of a longitudinal study
研修コード:2504
Keywords:歯肉退縮、歯周形成手術、広汎型慢性歯周炎
【症例の概要】歯肉退縮を伴う広汎型慢性歯周炎に対して,歯周形成手術を含めた歯周外科治療を行い,良好な経過が得られた症例を報告する。
初診:40歳女性,2008年5月に31の歯肉退縮を主訴に他院より転院。舌側辺縁歯肉を中心とした歯肉腫脹ならびに発赤が顕著である。エックス線所見により全顎的な水平性骨吸収および14,16,22,46,に垂直性骨吸収が認められる。また31に歯肉退縮,46に付着歯肉幅の消失が認められる。
診断:広汎型慢性歯周炎,歯肉退縮(31:Millerの歯肉退縮分類ClassⅢ)
【治療方針】①歯周基本治療 ②再評価 ③歯周外科治療 ④再評価 ⑤口腔機能回復治療 ⑥再評価 ⑦SPT
【治療経過】歯周基本治療(2008年6月),再評価(9月),歯周外科手術(16:フラップ手術2008年9月,46:遊離歯肉移植術2009年6月,31:結合組織移植術8月),再評価(12月),口腔機能回復治療,再評価(2010年7月),SPT。
[治療成績・考察]主訴の歯肉退縮に対して結合組織移植術を行ったことで,十分な厚みの角化歯肉が獲得でき露出歯根面の被覆に成功した。また46近心の歯周ポケットに対しては,付着歯肉幅が狭小化していたため組織付着療法の前処置として遊離歯肉移植術を行い,十分な付着歯肉幅を獲得することができた。その結果,歯周組織の治癒環境が整い,同部歯周ポケットは消失し非外科的療法のみで改善したと考えられる。
【結論】本症例は,十分な付着歯肉の獲得とプラークコントロールを考慮した補綴装置によりセルフケアの行いやすい口腔環境を確保できたことで,長期的な歯周組織の安定が維持されていると考えられる。
初診:40歳女性,2008年5月に31の歯肉退縮を主訴に他院より転院。舌側辺縁歯肉を中心とした歯肉腫脹ならびに発赤が顕著である。エックス線所見により全顎的な水平性骨吸収および14,16,22,46,に垂直性骨吸収が認められる。また31に歯肉退縮,46に付着歯肉幅の消失が認められる。
診断:広汎型慢性歯周炎,歯肉退縮(31:Millerの歯肉退縮分類ClassⅢ)
【治療方針】①歯周基本治療 ②再評価 ③歯周外科治療 ④再評価 ⑤口腔機能回復治療 ⑥再評価 ⑦SPT
【治療経過】歯周基本治療(2008年6月),再評価(9月),歯周外科手術(16:フラップ手術2008年9月,46:遊離歯肉移植術2009年6月,31:結合組織移植術8月),再評価(12月),口腔機能回復治療,再評価(2010年7月),SPT。
[治療成績・考察]主訴の歯肉退縮に対して結合組織移植術を行ったことで,十分な厚みの角化歯肉が獲得でき露出歯根面の被覆に成功した。また46近心の歯周ポケットに対しては,付着歯肉幅が狭小化していたため組織付着療法の前処置として遊離歯肉移植術を行い,十分な付着歯肉幅を獲得することができた。その結果,歯周組織の治癒環境が整い,同部歯周ポケットは消失し非外科的療法のみで改善したと考えられる。
【結論】本症例は,十分な付着歯肉の獲得とプラークコントロールを考慮した補綴装置によりセルフケアの行いやすい口腔環境を確保できたことで,長期的な歯周組織の安定が維持されていると考えられる。