60th Annual Meeting in Autumn

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臨床(認定医・専門医)ポスター

インプラント周囲炎

臨床(認定医・専門医)ポスター
インプラント周囲炎

Sun. Dec 17, 2017 9:00 AM - 4:50 PM ポスター会場 (さくら)

DP-50~DP-51
(ポスター討論:12:00~12:50)

[DP-50] インプラント周囲粘膜炎に対して再生療法にて対応した1症例:18ヶ月予後

A clinical case of regenerative therapy for peri-implant mucositis. 18 months follow-up

白井 義英1,山田 實2/Yoshihide Shirai1,Minoru Yamada2 (白井歯科1,山田歯科医院2/Shirai Dental Clinic1,Yamada Dental Clinic2)

研修コード:2504

Keywords:インプラント周囲粘膜炎、β-TCP、吸収性膜

【症例の概要】2015年4月17日に当院へ前歯部に埋入されたインプラントの疼痛を主訴として来院された37才の女性に対して,診査・診断を行い,吸収性膜とβ-TCP併用による再生療法を行うこととした。
【治療方針】1 歯周基本治療 2 再評価 3 再生療法 4 インプラント2次オペ 5 インプラント上部構造装着 6 再評価 7 SPT
[治療経過・治療成績]歯周基本治療終了後,再生療法を行う事を患者に説明し同意が得られた後に施術を行った。施術は露出していたインプラント表面汚染部の徹底したデブライトメント(生理食塩水にて十分に洗浄)の後に,吸収性膜とβ-TCPを併用しての再生療法を行った。術後6ヶ月のX線評価においてインプラント周辺歯槽骨の不透過性が増大しているのを確認し,2次オペを行った。また,この時も審美性を考慮して口蓋側から弁を剥離し,歯間部歯肉を温存させる様にした。その後は通法のインプラント治療と同様に暫間補綴物にて歯周組織の治癒を待ってから最終補綴物の装着を行った。
【考察・結論】今回の症例は,インプラント埋入が既に施されてからの来院でありインプラントシステムも多種にわたる為,事前に準備しておく物が多くなり難易度も高くなる様に思われた。さらには,上顎前歯部のため審美的回復も要求される。また,近年は治癒期間の短縮から埋入と同時に骨造成するケースが多くなってきている。この症例の様にインプラント埋入されて日時が経過してからの再生療法の場合は結果を左右する要因も多肢にわたると思われた。
さらに,長期的にインプラントの安定と機能させるためにも患者自身によるプラークコントロールが大切であると考えられる。