60th Annual Meeting in Autumn

Presentation information

歯科衛生士症例ポスター

糖尿病関連

歯科衛生士症例ポスター
糖尿病関連

Sun. Dec 17, 2017 9:00 AM - 4:50 PM ポスター会場 (さくら)

HP-03~HP-08
(ポスター討論:12:00~12:50)

[HP-04] 糖尿病患者を対象とした歯科保健指導の血糖値コントロールおよび口腔保健状況への効果

Effects of oral health instruction on glycemic control and oral health status of diabetic patients

戸田 花奈子1,南 勲2,水谷 幸嗣3,小川 佳宏4,荒木 孝二1,品田 佳世子5/Kanako Toda1,Isao Minami2,Koji Mizutani3,Yoshihiro Ogawa4,Koji Araki1,Kayoko Shinada5 (東京医科歯科大学大学院歯学教育システム評価学分野1,東京医科歯科大学医学部附属病院 糖尿病・内分泌・代謝内科2,東京医科歯科大学大学院歯周病学分野3,九州大学大学院医学研究院病態制御内科学分野4,東京医科歯科大学大学院口腔疾患予防学分野5/Department of Educational System in Dentistry, Graduate School of Medical and Dental Sciences,Tokyo Medical and Dental Univesity1,Department of Diabetes, Endocrinology and Metabolism, Tokyo Medical and Dental Univesity Medical Hospital2,Department of Periodontology, Graduate School of Medical and Dental Sciences,Tokyo Medical and Dental Univesity3,Department of Medicine and Bioregulatory Science, Graduate School of Medical Sciences, Kyushu University4,Department of Preventive Oral Health Care Science, Graduate School of Medical and Dental Sciences, Tokyo Medical and Dental Univesity5)

研修コード:2402

Keywords:糖尿病、歯科保健指導、歯周病、歯科衛生士

【目的】糖尿病患者に対する歯科保健指導(OHI)が血糖値コントロールおよび口腔保健状況へ及ぼす効果を調査する。
【対象と方法】東京医科歯科大学医学部附属病院 糖尿病・内分泌・代謝内科にて糖尿病患者に歯科衛生士が個別にOHIを初回介入時(BL),1ヵ月後(1M),3ヵ月後(3M)に行った。介入毎にHbA1c測定と口腔保健状況の評価を行い6ヶ月後(6M)に最終評価を行った。分析にはSPSS(IBM 21.0)を使用した(p<0.05)。本研究は東京医科歯科大学 倫理審査委員会の承認を得ている。
【結果と考察】2型糖尿病患者(T2DM)20名を調査対象とした。OHI後,揮発性硫黄化合物がBLの921.2±896.3ppbから1Mに653.2±701.7ppb,6Mに563.4±630.2ppbへそれぞれ有意に減少した。Probing Pocket Depth≧4mmの割合はBLの21.3±16.0%から3Mで17.9±16.5%,6Mで15.6±21.8%へ有意に減少した。O’LearyのPlaque Control RecordもBLで49.0±17.0%から1Mで35.1±10.1%,3Mで36.9±14.5%,6Mで32.3±15.3%と有意に減少した。HbA1cはBLの7.0±0.7%から6Mで6.8±0.4%へ減少したが,有意差は認めなかった。研究期間中に糖尿病治療の変更は行っておらずOHIが血糖値コントロールや口腔保健状況の改善へ寄与したと考えられる。
【結論】T2DMに対するOHIにより口臭,口腔保健状況の有意な改善と,HbA1cの減少傾向を認め,糖尿病患者へのOHIの有用性が示唆された。