[HP-08] 糖尿病,喫煙習慣を有する慢性歯周炎患者に対して歯周治療を行った一症例
A case report of chronic periodontitis patient with diabetes and smoking habits
研修コード:2402
Keywords:糖尿病、咬合性外傷、ブラキシズム、喫煙
【はじめに】糖尿病,喫煙習慣を有する慢性歯周炎患者に対して,歯周治療と禁煙指導を行い,歯周組織の炎症が改善した一症例を報告する。
【初診】初診日:2015年11月25日 患者:56歳男性 主訴:右下が痛い 全身疾患:糖尿病(HbA1c 9.0%:投薬加療中,病歴6年)喫煙:10本/日
【診査・検査所見】全顎的に歯頸部のプラーク付着と歯肉縁上歯石の沈着が認められた。残存歯数23本。歯周組織検査では,PPD4mm以上63.7%,BOP陽性率40.5%,PISA 944.5,PCR値70.0%であった。デンタルX線所見では16, 23, 26, 36, 47に垂直性骨吸収が認められた。
【診断】糖尿病を伴う慢性歯周炎
【治療計画】①歯周基本治療(患者指導,SC,SRP,暫間補綴治療)②歯周外科③再評価④口腔機能回復治療⑤SPT
【治療経過】糖尿病と歯周病との関連性,さらに喫煙が両者の増悪因子であることも説明した後に,歯周治療を開始した。音波ブラシを使用した口腔衛生指導でセルフケアによるプラークコントロールが確立した後,歯周外科,口腔機能回復治療を経てPPD4mm以上6.5%,BOP陽性率0%,PISA 0.0,PCR値7.0%と歯周組織の炎症状態が安定した。最新のHbA1c 6.5%。
【考察・まとめ】本症例では,患者が糖尿病における口腔衛生管理の重要性を自覚したこと,および生活習慣を見直したことで,PISA,HbA1c値が改善し,喫煙本数が減少(4本/日)したと考えられる。今後は,歯周組織安定の為に,糖尿病コントロールや禁煙の支援,ブラキシズムに対する対応も含めたSPTを継続する必要がある。
【初診】初診日:2015年11月25日 患者:56歳男性 主訴:右下が痛い 全身疾患:糖尿病(HbA1c 9.0%:投薬加療中,病歴6年)喫煙:10本/日
【診査・検査所見】全顎的に歯頸部のプラーク付着と歯肉縁上歯石の沈着が認められた。残存歯数23本。歯周組織検査では,PPD4mm以上63.7%,BOP陽性率40.5%,PISA 944.5,PCR値70.0%であった。デンタルX線所見では16, 23, 26, 36, 47に垂直性骨吸収が認められた。
【診断】糖尿病を伴う慢性歯周炎
【治療計画】①歯周基本治療(患者指導,SC,SRP,暫間補綴治療)②歯周外科③再評価④口腔機能回復治療⑤SPT
【治療経過】糖尿病と歯周病との関連性,さらに喫煙が両者の増悪因子であることも説明した後に,歯周治療を開始した。音波ブラシを使用した口腔衛生指導でセルフケアによるプラークコントロールが確立した後,歯周外科,口腔機能回復治療を経てPPD4mm以上6.5%,BOP陽性率0%,PISA 0.0,PCR値7.0%と歯周組織の炎症状態が安定した。最新のHbA1c 6.5%。
【考察・まとめ】本症例では,患者が糖尿病における口腔衛生管理の重要性を自覚したこと,および生活習慣を見直したことで,PISA,HbA1c値が改善し,喫煙本数が減少(4本/日)したと考えられる。今後は,歯周組織安定の為に,糖尿病コントロールや禁煙の支援,ブラキシズムに対する対応も含めたSPTを継続する必要がある。