[HP-09] 妊娠関連性歯周炎患者に対して禁煙支援を含めた歯周治療を行った一症例
A case report of periodontal therapy including non-smoking support for the patient with pregnancy-related periodontitis
研修コード:2504
Keywords:妊娠関連性歯周炎、禁煙支援
【はじめに】妊娠中の喫煙は,胎児のみならず,歯周病の進行リスクが高まった歯周組織にも悪影響を与える。今回,妊娠関連性歯周炎を発症した再喫煙中の妊婦に対して,禁煙支援を含めた歯周治療を実施した症例を報告する。
【患者概要】34歳,妊婦(妊娠4ヵ月,第2子)。初診日:2016年9月。歯科受診は8年ぶりで,妊婦歯科健診を希望して当院を受診した。
【口腔内所見】全顎的に歯肉の発赤および腫脹が顕著であった。臼歯部に軽度の骨吸収があり,縁下歯石の沈着がみられた。4mm以上のPPD率:36%,BOP率:61%,PCR:48%。なお,第1子妊娠中は禁煙できたが,出産後に育児ストレスから再喫煙となった。第2子の妊娠を契機に再度禁煙した。
【診断】妊娠関連性歯周炎
【治療計画】1)歯周基本治療(患者教育,TBI,SC,PMTC,浸潤麻酔下でのSRP,禁煙支援),2)再評価,3)SPT(出産後の母子同時の定期健診および禁煙支援の継続)
【治療経過】妊娠期に特化した患者教育とTBIを実施し,SCとPMTCを行った。さらに,浸潤麻酔下でのSRPを全顎的に行った。また,妊娠を契機に禁煙したため,出産後の再喫煙防止を目的に禁煙支援を行った。再評価時,歯周炎症状は顕著に改善し,出産を迎えた。出産4ヵ月後に他県に引っ越したが,口腔内に問題はなく,禁煙も継続できている。
【考察・まとめ】妊娠期は健康に対する意識が高まり,喫煙を含む生活習慣を改善する上で絶好の機会である。妊婦に対して積極的な口腔衛生指導と歯周治療を行うこと,さらに,出産前後の喫煙を防止するために禁煙支援を行うことは,歯科衛生士としての重要な役割であると考える。
【患者概要】34歳,妊婦(妊娠4ヵ月,第2子)。初診日:2016年9月。歯科受診は8年ぶりで,妊婦歯科健診を希望して当院を受診した。
【口腔内所見】全顎的に歯肉の発赤および腫脹が顕著であった。臼歯部に軽度の骨吸収があり,縁下歯石の沈着がみられた。4mm以上のPPD率:36%,BOP率:61%,PCR:48%。なお,第1子妊娠中は禁煙できたが,出産後に育児ストレスから再喫煙となった。第2子の妊娠を契機に再度禁煙した。
【診断】妊娠関連性歯周炎
【治療計画】1)歯周基本治療(患者教育,TBI,SC,PMTC,浸潤麻酔下でのSRP,禁煙支援),2)再評価,3)SPT(出産後の母子同時の定期健診および禁煙支援の継続)
【治療経過】妊娠期に特化した患者教育とTBIを実施し,SCとPMTCを行った。さらに,浸潤麻酔下でのSRPを全顎的に行った。また,妊娠を契機に禁煙したため,出産後の再喫煙防止を目的に禁煙支援を行った。再評価時,歯周炎症状は顕著に改善し,出産を迎えた。出産4ヵ月後に他県に引っ越したが,口腔内に問題はなく,禁煙も継続できている。
【考察・まとめ】妊娠期は健康に対する意識が高まり,喫煙を含む生活習慣を改善する上で絶好の機会である。妊婦に対して積極的な口腔衛生指導と歯周治療を行うこと,さらに,出産前後の喫煙を防止するために禁煙支援を行うことは,歯科衛生士としての重要な役割であると考える。