[HP-21] 患者自身での自己診断力を高める教育法を用いることで口腔衛生状態が改善した慢性歯周炎の一症例
Self-assessment positively affected the oral hygiene of the chronic periodontitis patient
研修コード:2504
Keywords:歯周基本治療、コンサルテーション、行動変容
【はじめに】歯科受診が10年ぶりであるため,初めに患者の病状の理解を深めるために十分なコンサルテーションを重ねた。結果として病状の自己診断力が向上し,歯科保健行動に変化がおこり歯周基本治療のみで良好な結果が得られた症例を報告する。
【初診】H28.9.10 50代女性,主訴:下の前歯のはぐきが下がってきた。歯を全体的に白くしたい。歯科受診は10年ぶりである。
【所見】臼歯の歯間部に歯肉縁上歯石が多量に付着。臼歯部に垂直性骨吸収,大臼歯部に根分岐部病変を認めた。初診時の検査ではBOP%=21.4%,PDD:4mm以上14.9%,7mm以上1.8%であった。歯肉には発赤腫脹を認めた。
【診断】広汎型中等度慢性歯周炎
【治療計画】1)歯周基本治療 2)再評価 3)口腔機能回復治療 4)再評価 5)SPT
【治療経過】患者自身に自分の口腔内状況について理解してもらうために口腔内写真などの媒体を用いてコンサルテーションを行い,自身の病態に対する患者の理解を深めた。そのうえで治療経過,患者の状態に応じて必要な口腔衛生方法について指導した。17, 26, 27, 46に一部歯周ポケットが残るもののPDD4mm以上が3.6%と低下した。2017年5月にSPTへ移行した。
【考察・まとめ】患者自身の資料を使用した丁寧なコンサルテーションを行うことで,自身の病態を含めて正しく歯周治療の重要性について認識され,治療を完遂することができた。本症例は画一的な説明ではなく,患者自身のデータに基づいた説明をすることで患者自身の自己診断力を高めることができたと考える。
【初診】H28.9.10 50代女性,主訴:下の前歯のはぐきが下がってきた。歯を全体的に白くしたい。歯科受診は10年ぶりである。
【所見】臼歯の歯間部に歯肉縁上歯石が多量に付着。臼歯部に垂直性骨吸収,大臼歯部に根分岐部病変を認めた。初診時の検査ではBOP%=21.4%,PDD:4mm以上14.9%,7mm以上1.8%であった。歯肉には発赤腫脹を認めた。
【診断】広汎型中等度慢性歯周炎
【治療計画】1)歯周基本治療 2)再評価 3)口腔機能回復治療 4)再評価 5)SPT
【治療経過】患者自身に自分の口腔内状況について理解してもらうために口腔内写真などの媒体を用いてコンサルテーションを行い,自身の病態に対する患者の理解を深めた。そのうえで治療経過,患者の状態に応じて必要な口腔衛生方法について指導した。17, 26, 27, 46に一部歯周ポケットが残るもののPDD4mm以上が3.6%と低下した。2017年5月にSPTへ移行した。
【考察・まとめ】患者自身の資料を使用した丁寧なコンサルテーションを行うことで,自身の病態を含めて正しく歯周治療の重要性について認識され,治療を完遂することができた。本症例は画一的な説明ではなく,患者自身のデータに基づいた説明をすることで患者自身の自己診断力を高めることができたと考える。