[LS3] 歯科衛生士が行う「歯科診療の補助」とは
研修コード:2504
略歴
1987年 東京医科歯科大学歯学部歯学科卒業
1991年 東京医科歯科大学大学院歯学研究科博士課程修了
1991年 東京医科歯科大学医員(現 歯周病外来)
1992年 東京医科歯科大学助手(現 歯周病学分野・外来)
2004年 東京医科歯科大学教授(歯学部口腔保健学科)(~2010)
2010年 東京医科歯科大学副学長(メディア教育担当)(~2014)
東京医科歯科大学図書館情報メディア機構長(~2017)
東京医科歯科大学教授(教育メディア開発学分野)
2011年 東京医科歯科大学図書館長
2016年 東京医科歯科大学教授(統合教育機構)
2017年 東京医科歯科大学統合情報機構副機構長
1987年 東京医科歯科大学歯学部歯学科卒業
1991年 東京医科歯科大学大学院歯学研究科博士課程修了
1991年 東京医科歯科大学医員(現 歯周病外来)
1992年 東京医科歯科大学助手(現 歯周病学分野・外来)
2004年 東京医科歯科大学教授(歯学部口腔保健学科)(~2010)
2010年 東京医科歯科大学副学長(メディア教育担当)(~2014)
東京医科歯科大学図書館情報メディア機構長(~2017)
東京医科歯科大学教授(教育メディア開発学分野)
2011年 東京医科歯科大学図書館長
2016年 東京医科歯科大学教授(統合教育機構)
2017年 東京医科歯科大学統合情報機構副機構長
歯科衛生士のパフォーマンスは,その医療機関全体のパフォーマンスに大きく影響します。「包括的な指示だけで自分で考えて動ける歯科衛生士」はそのパフォーマンスをさらに押し上げることでしょう。特に歯周治療では,歯科衛生士が力を発揮する機会がたくさんあります。しかし,歯科衛生士が日々力を発揮している三大業務については,多くの歯科医師が,さらに歯科衛生士でさえ,直感的に誤解している面があるように思います。
さて,歯科衛生士の三大業務は,歯科予防処置,歯科診療の補助,歯科保健指導ですが,皆さんは「歯科診療の補助」と聞いて何を思い浮かべますか?歯科衛生士法第二条には次の通り書かれています。
この法律において「歯科衛生士」とは,厚生労働大臣の免許を受けて,歯科医師(歯科医業をなすことのできる医師を含む。以下同じ。)の指導の下に,歯牙及び口腔の疾患の予防処置として次に掲げる行為を行うことを業とする者をいう。(昭和23年)
一 歯牙露出面及び正常な歯茎の遊離縁下の付着物及び沈着物を機械的操作によつて除去すること。
二 歯牙及び口腔に対して薬物を塗布すること。
2 歯科衛生士は,保健師助産師看護師法(昭和二十三年法律第二百三号)第三十一条第一項及び第三十二条の規定にかかわらず,歯科診療の補助をなすことを業とすることができる。(昭和30年)
3 歯科衛生士は,前二項に規定する業務のほか,歯科衛生士の名称を用いて,歯科保健指導をなすことを業とすることができる。(平成元年)
また,保健師助産師看護師法第五条には次の通り書かれています。
この法律において「看護師」とは,厚生労働大臣の免許を受けて,傷病者若しくはじよく婦に対する療養上の世話又は診療の補助を行うことを業とする者をいう。
そして,歯科衛生士学校養成所指定規則では,専門分野の科目として歯科予防処置論8単位,歯科保健指導論7単位,歯科診療補助論9単位が,ほぼ同じ比率で設定されています。このことが,結果的に,三大業務それぞれに相当する科目に費やす時間数とエネルギーを,ほぼ同程度にしてしまっている原因ではないかと考えています。もっとも,教育上適切と認められれば,これらの比率は養成機関毎に設定することはできますし,三大業務を教育する科目の単位数がほぼ同じであること自体が悪いというわけではありません。しかし,歯科衛生士養成機関における時間配分,単位配分が,実際に歯科衛生士になってから行う業務の比率とのアンバランスや,歯科衛生士業務に対する誤解につながっているのかもしれません。
講演では,まず歯科衛生士法における歯科衛生士の業務範囲に関する法的解釈を再考することから始めます。そして,歯科衛生士の三大業務とは具体的に何なのか,その比率はどうなのかを考え,国家資格を持った歯科衛生士ができることは何なのか,歯科医行為のうち,相対的歯科医行為とは何なのか,「歯科診療の補助」とは何なのかを一緒に考えてみたいと思います。
講演では無料クリッカーサービスを使用して講演中のQ&Aに参加していただきますので,スマートフォンまたはタブレット端末等をお持ちの方はご持参ください。
さて,歯科衛生士の三大業務は,歯科予防処置,歯科診療の補助,歯科保健指導ですが,皆さんは「歯科診療の補助」と聞いて何を思い浮かべますか?歯科衛生士法第二条には次の通り書かれています。
この法律において「歯科衛生士」とは,厚生労働大臣の免許を受けて,歯科医師(歯科医業をなすことのできる医師を含む。以下同じ。)の指導の下に,歯牙及び口腔の疾患の予防処置として次に掲げる行為を行うことを業とする者をいう。(昭和23年)
一 歯牙露出面及び正常な歯茎の遊離縁下の付着物及び沈着物を機械的操作によつて除去すること。
二 歯牙及び口腔に対して薬物を塗布すること。
2 歯科衛生士は,保健師助産師看護師法(昭和二十三年法律第二百三号)第三十一条第一項及び第三十二条の規定にかかわらず,歯科診療の補助をなすことを業とすることができる。(昭和30年)
3 歯科衛生士は,前二項に規定する業務のほか,歯科衛生士の名称を用いて,歯科保健指導をなすことを業とすることができる。(平成元年)
また,保健師助産師看護師法第五条には次の通り書かれています。
この法律において「看護師」とは,厚生労働大臣の免許を受けて,傷病者若しくはじよく婦に対する療養上の世話又は診療の補助を行うことを業とする者をいう。
そして,歯科衛生士学校養成所指定規則では,専門分野の科目として歯科予防処置論8単位,歯科保健指導論7単位,歯科診療補助論9単位が,ほぼ同じ比率で設定されています。このことが,結果的に,三大業務それぞれに相当する科目に費やす時間数とエネルギーを,ほぼ同程度にしてしまっている原因ではないかと考えています。もっとも,教育上適切と認められれば,これらの比率は養成機関毎に設定することはできますし,三大業務を教育する科目の単位数がほぼ同じであること自体が悪いというわけではありません。しかし,歯科衛生士養成機関における時間配分,単位配分が,実際に歯科衛生士になってから行う業務の比率とのアンバランスや,歯科衛生士業務に対する誤解につながっているのかもしれません。
講演では,まず歯科衛生士法における歯科衛生士の業務範囲に関する法的解釈を再考することから始めます。そして,歯科衛生士の三大業務とは具体的に何なのか,その比率はどうなのかを考え,国家資格を持った歯科衛生士ができることは何なのか,歯科医行為のうち,相対的歯科医行為とは何なのか,「歯科診療の補助」とは何なのかを一緒に考えてみたいと思います。
講演では無料クリッカーサービスを使用して講演中のQ&Aに参加していただきますので,スマートフォンまたはタブレット端末等をお持ちの方はご持参ください。