[P-011] FimA typeの異なるPorphyromonas gingivalis口腔投与が関節リウマチモデルマウスへ与える影響
The effect of oral inoculation of different type FimA Porphyromonas gingivalis to SKG mouse in the progression of RA
研修コード:2504
Keywords:関節リウマチ、Porphyromonas gingivalis、腸内細菌叢
【目的】近年関節リウマチ(RA)の背景因子の1つとして歯周炎が報告され,これまでにPorphyromonasu gingivalis(Pg)口腔投与が,RAモデルマウスの関節炎を悪化させることを報告した。本研究ではPgのFimA typeの違いがRA増悪にどう影響を与えるか検討した。またRA増悪に腸内細菌叢の関与が示唆されているが,RAモデルマウスに糞便を移植し影響を検討した。
【材料と方法】SKGマウス(6-8週令,雌)に,RA誘導のためLaminarin(LA)10mgを腹腔投与した。更にPg投与群ではPg ATCC33277(type Ⅰ),Pg HW24D1(type Ⅱ),Pg W83(type Ⅳ)生菌またはホルマリン処理した死菌(108CFU 2% carboxymethylcellulose含有PBSに懸濁)を3日毎に口腔内へ投与した。6週後にArthritis score(AS)でRAを評価した。糞便移植実験では,糞便受容マウスを抗生物質含有飲料水下で1週間飼育した後,上記のLA群・W83群のマウス糞便を移植用に調整したものを1日目と4日目に,各300μl経口移植した。抗生物質中止1週後にLAを腹腔投与し,6週後にASの評価を行った。
【結果と考察】全てのPg投与群においてLA群よりASが上昇していた。特にPg W83生菌群でASの最高値を示し,Pg W83死菌群でも同程度の結果が得られた。また糞便移植群では非移植群に比べて,ASの早期上昇と亢進が認められた。
【結論】SKGマウスのRA発症においてW83が最もRA増悪に関与していた。更に腸内細菌叢の変化がRA増悪に影響していることが示唆された。
【材料と方法】SKGマウス(6-8週令,雌)に,RA誘導のためLaminarin(LA)10mgを腹腔投与した。更にPg投与群ではPg ATCC33277(type Ⅰ),Pg HW24D1(type Ⅱ),Pg W83(type Ⅳ)生菌またはホルマリン処理した死菌(108CFU 2% carboxymethylcellulose含有PBSに懸濁)を3日毎に口腔内へ投与した。6週後にArthritis score(AS)でRAを評価した。糞便移植実験では,糞便受容マウスを抗生物質含有飲料水下で1週間飼育した後,上記のLA群・W83群のマウス糞便を移植用に調整したものを1日目と4日目に,各300μl経口移植した。抗生物質中止1週後にLAを腹腔投与し,6週後にASの評価を行った。
【結果と考察】全てのPg投与群においてLA群よりASが上昇していた。特にPg W83生菌群でASの最高値を示し,Pg W83死菌群でも同程度の結果が得られた。また糞便移植群では非移植群に比べて,ASの早期上昇と亢進が認められた。
【結論】SKGマウスのRA発症においてW83が最もRA増悪に関与していた。更に腸内細菌叢の変化がRA増悪に影響していることが示唆された。