60th Annual Meeting in Autumn

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一般演題ポスター

Periodontal Medicine

一般演題ポスター
Periodontal Medicine(臨床)

Sat. Dec 16, 2017 9:00 AM - 5:00 PM ポスター会場 (さくら)

P-019~P-024
(ポスター討論:11:40~12:30)

[P-019] 遺伝子発現データベース(GEO)からの歯周炎と低体重児出産に共通するバイオマーカの検索

Investigation for common biomarkers related with chronic periodontitis and low birth weight using bioinformatics analysis of mRNA expression datasets in GEO

鈴木 麻美,角田 憲祐,小川 智久/Asami Suzuki,Norihiro Tsunoda,Tomohisa Ogawa (日本歯科大学附属病院 総合診療科/General Dentistry, The Nippon Dental University Hospital at Tokyo)

研修コード:3104

Keywords:慢性歯周炎、低体重児出産、バイオマーカ

【目的】生命科学におけるハイスループット解析技術の進歩によりもたらされたオミックス情報を基盤とし,多因子疾患のメカニズムの解明,予防,診断,治療,および,予後の推測を目指す医療の時代に入ってきた。また,歯周炎と他の疾患との分子レベルでの関連についても注目されるようになった。本研究では,公共データベースに保存されているマイクロアレイデータから,慢性歯周炎と低体重児出産とに共通するバイオマーカ候補を抽出し,分子レベルでの双方の関連について検索することを目的とした。
【材料と方法】GEOデータベースに保存されている慢性歯周炎と低体重児出産に関する遺伝子発現データセットを抽出した。それらのデータセットを用い,遺伝子の発現変動,共通する発現変動遺伝子のネットワークと上流調節因子,および,臨床応用可能な共通バイオマーカ候補の検索を行った。さらに,慢性歯周炎と低体重児出産に共通する因子から,分子レベルでの機能解析を行った。
【結果と考察】慢性歯周炎と低体重児出産に共通する因子は,炎症に関する因子や血管内皮細胞に関連する因子以外に複数の機能に関連していることが推測された。
慢性歯周炎と低体重児出産に共通する因子のネットワークから,ハブとなる分子を抽出し,その機能解析を行うことにより,双方の関連の解明につながる因子が明らかになる。さらに,それらのうち,共通するバイオマーカ候補の抽出が可能となる。
今後,検証実験を進め,慢性歯周炎と低体重児出産とに関連する因子を明らかにし,臨床応用可能なバイオマーカの抽出を行い,疾患の予防,診断へつながる研究へと発展させていく予定である。