60th Annual Meeting in Autumn

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一般演題ポスター

Periodontal Medicine

一般演題ポスター
Periodontal Medicine(臨床)

Sat. Dec 16, 2017 9:00 AM - 5:00 PM ポスター会場 (さくら)

P-019~P-024
(ポスター討論:11:40~12:30)

[P-022] 1歯6点計測による大規模歯周疾患実態調査(第二報)

The large-scale research for periodontal diseases by 1 tooth 6 points measurement(2nd report)

室田 和成1,片山 明彦1,2,井原 雄一郎1,那須 真奈1,宮下 陽子1,庵原 英晃3,中川 種昭1/Kazunari Muroda1,Katayama Akihiko1,2,Ihara Yuichiro1,Nasu Mana1,Miyashita Yoko1,Ihara Hideaki3,Nakagawa Taneaki1 (慶應義塾大学病院医学部歯科・口腔外科教室1,有楽町デンタルオフィス2,アイデンタルクリニック3/Department of Dentistry and Oral surgery, School of Medicine, Keio university1,Yurakucho Dental Office2,i Dental Clinic3)

研修コード:2107

Keywords:有資格者、1歯6点計測、歯周疾患実態調査

【目的】第一報では26歳から61歳までの被験者(984名)のうち歯肉炎または歯周炎の兆候があるものを84%認めた。これは歯科疾患実態調査(平成23年)による報告と近似した結果であった。今回我々は,前回より引き続き日本歯周病学会歯周病専門医・認定医による大規模歯周疾患実態調査を行い,全身疾患,生活習慣との関連性について比較検討した。
【材料と方法】某企業の社員2390名を対象に日本歯周病学会専門医・認定医10名が歯周疾患検診を行った。歯周ポケット6点法,歯肉出血,動揺度の測定を行い,日本歯周病学会2015歯周治療の指針を参考に歯周病の罹患度を健康,歯肉炎,軽度歯周炎,中等度歯周炎,重度歯周炎と分類した。また,全身疾患についても内科医師により同時に行った健診結果から突合して調査を行った。
【結果と考察】2390名のうち歯肉炎が608名(24%),軽度歯周炎が519名(21%),中等度歯周炎が579名(23%),重度歯周炎が411名(16%)であり273名(11%)は健康であった。そのうち,重度歯周炎患者は体形(BMI),内臓脂肪レベル,血圧,血糖値,喫煙率において高い割合を示した。
【結論】今回の結果より89%が歯周病に罹患しており,これまでの歯科医院来院者を対象にしたデータと同様,一般企業検診における歯周病罹患者は多いことが示された。自覚症状に乏しく,受診が遅れる場合が多いため,定期受診を勧告することが重要である。また,歯周病の重症度と全身疾患・喫煙との関連性も認めたため,とくに有病者および喫煙者に対して早期の歯周病治療を促すことも我々の責務であると考える。