[P-034] 口腔バイオフィルム感染症を制御するパウダー状の天然食品の探索
Search for Powdered Natural Foods to Control Oral Biofilm Infections
研修コード:2109
Keywords:機能性食品、口腔感染症、感染制御
【目的】う蝕や歯周病に代表される口腔バイオフィルム感染症の予防は,全身の健康へも寄与する。しかし,現在の主な予防法は感染源の機械的除去であり,時間と労力の問題から要介護高齢者などには十分な対策が行き届かないのが現状である。そこで本研究では口腔内という特殊な環境における細菌感染を制御するために,介護食等に添加しやすいパウダー形態で,かつ抗菌性を有する食品を探索し,その特性を追求した。
【材料と方法】マッシュルーム,ニンニク,パセリ,タイム,ショウガ,大豆発酵物をリン酸緩衝溶液(PBS)に溶解させ上清を採取し,抽出液とした。各サンプル抽出液の終濃度が10mg/ml,1mg/ml,100 µg/mlになるようにStreptcoccus mutans(1.0×106 cfu/ml)を播種した液体培地に加え,2時間ごとに濁度を計測した。
さらに最も抗菌性を有した抽出液に対して100kDa,10kDa,3kDaの限外濾過を行い,各分画液を同様に評価した。陽性対照は塩化セチルピリジニウム溶液(終濃度0.05%),陰性対照はPBSとした。
【結果と考察】各サンプル抽出液において,大豆発酵物は100µg/ml以上の濃度で,タイムは1mg/ml以上の濃度で,ショウガは10mg/mlで増殖抑制を示す傾向があった。よって,本研究で探索した食品のうち,大豆発酵物が最も抗菌性を有すると判断した。そして大豆発酵物は100kDa以上の分画液に抗菌性物質が局在していることが示唆された。
【結論】探索の結果,大豆発酵物パウダーは口腔感染症を制御する新規の機能性食品となる可能性が示唆された。
【材料と方法】マッシュルーム,ニンニク,パセリ,タイム,ショウガ,大豆発酵物をリン酸緩衝溶液(PBS)に溶解させ上清を採取し,抽出液とした。各サンプル抽出液の終濃度が10mg/ml,1mg/ml,100 µg/mlになるようにStreptcoccus mutans(1.0×106 cfu/ml)を播種した液体培地に加え,2時間ごとに濁度を計測した。
さらに最も抗菌性を有した抽出液に対して100kDa,10kDa,3kDaの限外濾過を行い,各分画液を同様に評価した。陽性対照は塩化セチルピリジニウム溶液(終濃度0.05%),陰性対照はPBSとした。
【結果と考察】各サンプル抽出液において,大豆発酵物は100µg/ml以上の濃度で,タイムは1mg/ml以上の濃度で,ショウガは10mg/mlで増殖抑制を示す傾向があった。よって,本研究で探索した食品のうち,大豆発酵物が最も抗菌性を有すると判断した。そして大豆発酵物は100kDa以上の分画液に抗菌性物質が局在していることが示唆された。
【結論】探索の結果,大豆発酵物パウダーは口腔感染症を制御する新規の機能性食品となる可能性が示唆された。