[P-048] 炎症性サイトカイン長期刺激による歯肉上皮細胞のMMP-9の発現変化
Expression of MMP-9 in gingival epithelial cells by prolonged stimulation with inflammatory cytokines
研修コード:3104
Keywords:歯肉上皮細胞、炎症性サイトカイン、MMP-9
【目的】歯周ポケットにはP. gingivalisをはじめとする多くのグラム陰性菌とそのLPSが存在する。歯肉上皮細胞などの歯周組織を構成する細胞は,LPSなどの菌体成分や菌体外産物から刺激を受け炎症性サイトカインを分泌する。一方,MMP-9は,種々のメカニズムによる歯周組織の破壊に寄与する重要な因子である。本研究では,歯肉上皮細胞を炎症性サイトカインで長期間刺激し,MMP-9の変化を検討した。
【材料と方法】ヒト歯肉上皮前駆細胞(HGEP,CELLnTEC)を用いた。炎症性サイトカインTNF-α,IL-1βおよびIL-6(ヒト,組換え体)を3日毎に添加し,21日間培養した。炎症性サイトカインを添加しないものをコントロール群とした。3日および21日後の培養細胞よりDNA,RNAおよび培養上清を抽出し,MMP-9のDNAメチル化(MSP法),mRNA発現解析(∆∆Cq法)および培養上清中のMMP-9量(ELISA)を測定した。
【結果と考察】炎症性サイトカイン添加添加21日間培養で,コントロール群および他の炎症性サイトカインと比較してTNF-α添加群においてmRNAの発現,上清中のMMP-9が上昇(p<0.05)およびCpG Islandの低メチル化が認められた。
【結論】炎症性サイトカインの長期刺激による歯肉上皮細胞のMMP-9発現上昇には,TNF-αによる低メチル化が関与している可能性がある。
【材料と方法】ヒト歯肉上皮前駆細胞(HGEP,CELLnTEC)を用いた。炎症性サイトカインTNF-α,IL-1βおよびIL-6(ヒト,組換え体)を3日毎に添加し,21日間培養した。炎症性サイトカインを添加しないものをコントロール群とした。3日および21日後の培養細胞よりDNA,RNAおよび培養上清を抽出し,MMP-9のDNAメチル化(MSP法),mRNA発現解析(∆∆Cq法)および培養上清中のMMP-9量(ELISA)を測定した。
【結果と考察】炎症性サイトカイン添加添加21日間培養で,コントロール群および他の炎症性サイトカインと比較してTNF-α添加群においてmRNAの発現,上清中のMMP-9が上昇(p<0.05)およびCpG Islandの低メチル化が認められた。
【結論】炎症性サイトカインの長期刺激による歯肉上皮細胞のMMP-9発現上昇には,TNF-αによる低メチル化が関与している可能性がある。