日本歯周病学会60周年記念京都大会

講演情報

一般演題ポスター

組織再生

一般演題ポスター
組織再生(臨床)

2017年12月16日(土) 09:00 〜 17:00 ポスター会場 (さくら)

P-087~P-088
(ポスター討論:11:40~12:30)

[P-088] エナメルマトリックスデリバティブを用いた歯周組織再生療法後2年の臨床評価

Periodontal regenerative therapy with enamel matrix derivative in the treatment of intrabony defects: a 2-year clinical outcome

勢島 典1,青木 栄人1,武内 崇博1,鈴木 瑛一1,色川 大輔1,大井 麻子1,稲垣 覚2,杉戸 博記3,4,富田 幸代1,齋藤 淳1,5/Fumi Seshima1,Hideto Aoki1,Takahiro Takeuchi1,Eiichi Suzuki1,Daisuke Irokawa1,Asako Makino-Oi1,Satoru Inagaki2,Hiroki Sugito3,4,Sachiyo Tomita1,Atsushi Saito1,5 (東京歯科大学歯周病学講座1,稲垣歯科医院2,東京歯科大学保存修復学講座3,東京歯科大学短期大学歯科衛生学科4,東京歯科大学口腔科学研究センター5/Department of periodontology, Tokyo Dental College1,Inagaki Dental Clinic2,Department of Operative Dentistry, Cariology and Pulp Biology, Tokyo Dental College3,Department of Dental Hygiene, Tokyo Dental Junior College4,Oral Health Science Center, Tokyo Dental College5)

研修コード:2504

キーワード:歯周組織再生療法、先進医療、エナメルマトリクスデリバティブ

【目的】エナメルマトリックスデリバティブ(EMD)を用いた先進医療「歯周外科治療におけるバイオリジェネレーション法」は,東京歯科大学千葉病院では2008年から,水道橋病院では2012年から行われている。本研究の目的は,本先進医療による歯周組織再生療法後2年における臨床成績を評価することである。
【材料と方法】本学水道橋病院および千葉病院を受診し,中等度~重度歯周炎と診断された20歳以上の患者のうち,歯周基本治療後の再評価で,プロービングデプス(PD)6mm以上かつ深さ3mm以上の垂直性骨欠損を有する者を対象とした。EMD(エムドゲインゲル)を使用した歯周組織再生療法を行い,2年後まで歯周パラメーターとエックス線写真による評価を行った。本研究は,東京歯科大学倫理審査委員会の承認(No.550)を受け,インフォームドコンセントを得て行った。
【結果と考察】22名(平均年齢55.2±10.6歳,男性9名,女性13名)の42部位に手術を行った。術前の平均PDは6.8±1.2mm,臨床的アタッチメントレベル(CAL)は7.6±1.8mmであった。術後1年での平均PDは3.3±1.0mm,CALは4.8±1.3mm,術後2年での平均PDは3.2±1.0mm,CALは4.5±1.5mmであった。術前の歯根長に対する骨欠損率は47.5±13.3%であった。術後1年での骨欠損改善率は25.6±12.9%,術後2年で36.2±14.6%であった。
【結論】対象となった歯周炎患者にEMDを用いた先進医療を行った結果,2年後まで臨床的に良好な結果を示した。