日本歯周病学会60周年記念京都大会

講演情報

一般演題ポスター

その他

一般演題ポスター
その他

2017年12月16日(土) 09:00 〜 17:00 ポスター会場 (さくら)

P-097~P-101
(ポスター討論:11:40~12:30)

[P-097] 根面滑沢化用バーが歯面に及ぼす影響に関する研究

The study of influence which a root planing bar has on a root surface

蕗田 康平,中川 朋人,鈴木 琢磨,梶山 創太郎,松島 友二,長野 考俊,五味 一博/Kohei Fukita,Tomohito Nakagawa,Takuma Suzuki,Sohtaro Kajiyama,Yuuzi Matusima,Takatosi Nagano,Kazuhiro Gomi (鶴見大学歯学部歯周病学講座/Department of Periodontology Tsurumi University Shool of dental Medicine)

研修コード:2504

キーワード:根面滑沢化用バー、表面粗さ、セメント質

【目的】根面の滑沢化を目的としていくつかの回転器具が発売されている。しかし,これらの器具について詳細な評価は行われていない。そこで我々は市販されている根面滑沢化用バーについて超音波スケーラー(US,オサダ)処理後の根面をコントロールとし,グレーシーキュレット(GC,Hu-Friey)および根面滑沢化用バーとしてオコクリーナー(OC,マイクロテック),トゥースプレーニングバー(TP,東京歯材社),TCバー(TC,マイクロテック)の3種類を用い根面に与える影響を検討した。
【材料と方法】抜去歯20本をUSにて歯石を除去しコントロールとした。次にGUは根面が滑沢になるまで,OC,TP,TCは弱圧注水下にて1分間処理した。処理した根面を3×4㎜の範囲で6分割し共焦点レーザー顕微鏡(LEXTOLS4000)にて表面平均粗さを測定した。表面の性状は位相差型電子顕微鏡(SEM,JEOL-5600LV)を用い観察した。また,組織切片を作成し残存したセメント質について観察した。
【結果と考察】表面平均粗さはTC,OC,TP,GC,USの順で滑沢であった。SEM観察ではTCは象牙質表面が露出した象が認められたのに対し,その他ではセメント質の残存が確認できた。SEMでの観察ではOCが最も滑沢な象であり次いでTPであった。組織切片ではTC以外ではセメント質の残存を確認出来た。
以上の結果より,健全なセメント質を残し根面の滑沢化を行うにはOCが適していると考えられる。また,TPはタービンにつけて用いるのに対し,OCは電気エンジンで用いることから安全性においても優れていると思われた。