*Michihiro Kamijima1 (1. Nagoya City University Graduate School of Medical Sciences)
Session information
Public Symposium
エコチル調査の継続と社会貢献
Wed. Oct 30, 2024 9:00 AM - 10:35 AM Venue4 (Mid-sized Hall, Sapporo Convention Center)
Chair:Shin Yamazaki
子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)は、化学物質曝露が子どもの健康に与える影響を明らかにするための大規模かつ長期にわたる出生コホート調査です。環境省により企画立案され、2010年度から全国で約10万組の親子を対象として開始されました。この調査では国立環境研究所に研究の中心機関としてコアセンターが設置され、国立成育医療研究センターに医学的支援のためのメディカルサポートセンターが、また、日本の各地域で調査を行うために公募で選定された15の大学等に地域における調査の拠点となるユニットセンターが設置され、環境省と共に関係機関が協働して実施しています。エコチル調査は国際的にも稀有な大規模調査であり、その成果については、国内はもとより国際的にも期待されています。これまでに多くの英文原著論文を発表してきており、科学の発展に寄与するとともに、国内においては食品安全委員会の評価書や診療ガイドライン等に数多くエコチル調査の成果が活用され、よりよい社会の実現に向け貢献しています。エコチル調査の開始当初は参加者が13歳に達するまでの計画で進められていましたが、これまでの成果が高く評価され、また、思春期以降の子どもの発達についての調査の重要性についての議論が行われ、2023年に基本計画が改定され、13歳以降も調査が継続されることになりました。本シンポジウムでは、エコチル調査を様々な立場で推進し研究を進めている演者により、エコチル調査の成果の社会還元や社会貢献やあり方に焦点をあて発表を行います。
*Zentaro Yamagata1 (1. The National Center for Child Health and Development)
*Kaori Muto1,2 (1. The University of Tokyo, 2. RIKEN Center for Integrative Medical Sciences)