*Hideyuki Kobayashi1 (1. Mental Health and Disability Health Division, MHLW)
Session information
Public Symposium
精神障害者の退院後支援~地域で支えるために~
Wed. Oct 30, 2024 10:45 AM - 12:20 PM Venue5 (107-108, Sapporo Convention Center)
Chair:Hisao Yanagi, Shizuyo Inaba
本シンポジウムの企画は、全国保健所長会協力による地域保健総合推進事業のうち、令和4年度から立ち上がった「措置診察および措置入院者支援の課題整理と今後の保健所の対応に関する研究」事業班によるものです。
平成30年3月に、措置入院に関する標準的な手続を整理した「措置入院の運用に関するガイドライン」と、退院した精神障害者の円滑な社会復帰等を目指した「地方公共団体による精神障害者の退院後支援のガイドライン」が発出されました。前者のガイドラインにおいて措置診察の要件の解釈に幅があることから、地域の事情に則して運用しやすい反面、保健所外の関係機関からは運用の幅が大きいことに対する課題を指摘されることもあります。令和5年度の事業班取組では、前者のガイドラインを中心に全国保健所に調査を行いました。その中で保健所が目指すものとして、「保健所の役割は、精神障害者が安定した状態で、地域で自由に生活できるよう支援することである。」という結論を再確認したところです。
そこで、重要性を増すのが後者のガイドラインであり、加えて令和6年4月の改正精神保健福祉法施行により、地域生活への移行を推進していくことが打ち出されております。今年度の当事業班の取組は「措置制度について入院だけでなく、退院後支援までの詳細な運用を確認すること」とです。精神障害者支援の質的向上と人権上の配慮は、公衆衛生における大変重要なテーマであることから、昨年度にひき続き本学会総会で多くの皆様と共に考えることを目的としています。
シンポジストとして、厚生労働省、保健所、NPOから3名をお招きしました。
まず、厚生労働省精神・障害保健課長 小林秀幸氏から、国の動向や法改正の背景と目指すところについてお伝えいただきます。
次に、本事業班員である兵庫県豊岡保健所長 柳 尚夫氏から、精神保健指定医としての視点も加えながら、事業班活動について報告いただきます。
最後に、NPO十勝障がい者支援センター理事長 門屋充郎氏から、精神保健福祉士の草分けとして北海道の帯広での実践により精神障害者の地域支援に関わる国政策に委員として関わってこられた立場として、退院支援のこれからについてお話しいただきます。
それぞれにご講演いただいた後、総合討論と致します。
*Hisao Yanagi1 (1. Hyogo Prefecture Toyooka pablic health center)
*Mitsuo Kadoya1 (1. Nonprofit Organization Tokachi Disabled Person Support Center)