第22回日本緩和医療学会学術大会

セッション情報

合同シンポジウム

[JSY9] 骨転移患者の集学的ケア
日本整形外科学会、日本リハビリテーション医学会との合同企画

2017年6月24日(土) 10:00 〜 11:30 第14会場 (アネックスホール F205+206)

座長:河野博隆(帝京大学 医学部 整形外科学講座)、髙木辰哉(順天堂大学 整形外科・リハビリテーション科・緩和ケアセンター)

企画趣旨
 「がん時代」ともいえる今日、がんとともに生きる期間の延長が見られ、多くのがんサバイバーが仕事と生活を両立しています。がんと共存する患者さんにとって、「助かるどうか」とともに「どれだけ人間らしく生活できるか」が問われるようになってきています。その意味で、動ける(歩ける)ことを第一に考える運動器診療はがん診療の中で重要性を増しています。
 がんの運動器診療において骨転移診療は主要なテーマの一つであり、その集学的ケアは進行がんに対する積極的治療および終末期までにおよぶ緩和医療の両者に関連します。痛みによるADL/QOLの低下、骨折・麻痺など、骨転移は患者および医療者にとって対応に難渋する病態の一つです。
 骨転移の診断においては、スクリーニングの意義、骨転移関連症状の啓蒙、画像診断でのリスク評価方法などが問題になります。治療では、がん全体の治療に加えて、手術療法、骨修飾薬、がんリハビリテーション、放射線療法が進歩している一方で、様々な治療をどの時期や状態に用いるかについて標準化されているとはいえない状況です。
 骨転移の病態を評価し、適切な職種・診療科横断的な治療につないで、がん全体の治療・通院・就労・在宅そして看取りも含めたところまでどう持っていくか、それぞれの施設や地域で模索が続いています。現時点で皆さんの取り組みなどを共有し、骨転移患者に対する集学的ケアを各方面から考える場にしたいと思います。

河野 博隆 利益相反1 〜 13:利益相反開示事項9(「分類」A、「名称」ジンマーバイオメット、「時期」2016年9月、「内容」奨学寄付)、利益相反開示事項13(飯田橋皮膚科)、左記以外は該当
髙木 辰哉 利益相反1 〜 13:該当無し

篠田裕介1,2、澤田良子2、吉川二葉1、金井良晃3、住谷昌彦3、岩瀬哲4、河野博隆5、芳賀信彦1 (1.東京大学医学部附属病院 リハビリテーション科, 2.東京大学医学部附属病院 整形外科, 3.東京大学医学部附属病院 緩和ケア診療部, 4.東京大学医科学研究所附属病院 緩和医療科, 5.帝京大学医学部附属病院 整形外科)