第22回日本緩和医療学会学術大会

セッション情報

シンポジウム

[SY8] 心不全の緩和ケア

2017年6月23日(金) 09:00 〜 10:30 第14会場 (アネックスホール F205+206)

座長:平原佐斗司(東京ふれあい医療生活協同組合 梶原診療所 在宅総合ケアセンター)、安斉俊久(国立循環器病研究センター)

企画趣旨
 高齢化社会の進行に伴い心不全患者数は年々増加しており、2030年には130万人に達すると推計されています。心血管疾患は、がんに次ぐ第二位の死亡原因であり、そのうち約4割を心不全が占めることから、心不全におけるQuality of deathが問われる時代を迎えています。また、心不全患者は、しばしば全人的苦痛を抱えており、終末期に至る前の早期の段階から、Qualityof life(QOL)の改善を目指した多職種チームによるサポートが重要となります。近年、生命予後を改善する様々な医療機器が普及してきた一方で、QOLを重視する終末期においては、医療機器の作動停止も考慮されるべき選択肢であり、これらの意思決定支援を行うことも緩和ケアの役割の一つとなります。2014年の世界保健機構の報告によると、終末期に緩和ケアを必要とする患者数のうち、循環器疾患が全体の約40%近くを占めているにも関わらず、我が国では十分に認知されているとは言い難いのが現状です。2016年5月に厚生労働省が新たに設置した「がん等における緩和ケアのさらなる推進に関する検討会」においては、非がん領域の緩和ケア、特に心不全の緩和ケアが検討されることになりました。循環器領域からの問題提起や提言をいただきつつ、この1年間に討議された内容を踏まえて、心不全の緩和ケアを今後どのようにすすめていくべきなのかについて、議論を深める機会とします。

平原 佐斗司 利益相反1 〜 13:該当無し
安斉 俊久 利益相反1 ~ 13:利益相反開示事項4(大塚製薬株式会社)、左記以外は該当無し

佐野智美1、村上美樹2、塗木京子2、堀川直希3、柴田龍宏4、中島菜穂子2、赤須晃治5、馬渡一寿4 (1.久留米大学 医学部 麻酔学講座, 2.久留米大学病院 看護部, 3.久留米大学 医学部 神経精神医学講座, 4.久留米大学 医学部 内科学講座 心臓・血管内科部門, 5.久留米大学 外科学講座 心臓血管外科 心臓グループ)