第22回日本緩和医療学会学術大会

セッション情報

シンポジウム

[SY9] 新規薬剤を使用した新しいがん疼痛マネジメント

2017年6月23日(金) 10:45 〜 12:15 第1会場 (国立大ホール)

座長:服部政治(がん研有明病院 がん疼痛治療科)、岡本健一郎(昭和大学横浜市北部病院 緩和医療科)

企画趣旨
 がん疼痛治療で重要なのは鎮痛と副作用対策です。
 鎮痛にはアセトアミノフェンからオピオイド鎮痛薬まで様々な薬剤がここ20年で開発され発売されました。最近はμ受容体への作用に加えてトラマドール、タペンタドール、メサドンなど、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害作用を持つ薬剤やNMDA受容体に作用する薬剤などが登場し、さらにμ受容体作動薬のヒドロモルフォンが使用できるようになりました。また、オピオイド鎮痛薬で問題となるのは副作用です。特に嘔気・嘔吐、便秘への対策は臨床の現場で苦労することも少なくありません。その対策法は、WHOががん疼痛治療ガイドラインを提唱してから30年経った今でもあまり変わっていないのが実状です。吐き気対策はCINV(化学療法に伴う嘔気嘔吐)に対する臨床研究に一歩遅れ、便秘対策も一般的な便秘治療の応用くらいしかないという印象を持ちます。本シンポジウムでは、鎮痛薬の中からはタペンタドールとヒドロモルフォンを、便秘対策薬剤としてナルデメジンを取り上げます。聴講する方々に、タペンタドール、ヒドロモルフォンとナルデメジンの基礎を理解してもらい、これからの臨床現場でどのような有用性や期待があるのかを知って少しでも患者の苦痛軽減に役立てていただければと考えています。そのため、この領域でも一人者と言われている高名なシンポジストの方々を集めさせていただきました。数多くの参加をお待ちしております。

服部 政治 利益相反1 〜 13:利益相反開示事項4(テルモ株式会社、塩野義製薬株式会社、ムンディファーマ株式会社、株式会社メディカ出版、久光製薬株式会社)、左記以外は該当無し
岡本 健一郎 利益相反1 ~ 13:該当無し