第24回日本緩和医療学会学術大会

セッション情報

シンポジウム

[SY37] 緩和ケアと腫瘍学の統合(integration)~本当にできるの?インテグレーション~

2019年6月22日(土) 15:30 〜 17:00 第9会場 (会議センター 503)

座長:井上 彰(東北大学大学院 医学系研究科 緩和医療学分野),長谷川 久巳(国家公務員共済組合連合会 虎の門病院)

企画趣旨
 欧米においては2000年前後から、包括的ながん治療のためには緩和ケアが重要であるという視点から、緩和ケアを積極的にがん治療と組み合わせる方策として「緩和ケアと腫瘍学の統合(integration:インテグレーション)」という概念が台頭してきた。インテグレーションに関するシステマティックレビューでは、臨床、教育、研究、運営に関する指標が抽出され、「緩和ケアへのアクセス」、「多職種チーム医療」、「終末期のケア」などが重要な指標と考えられている。インテグレーションにより、QOL、症状緩和、患者とケアを提供する側の満足度、疾病の理解、エンド・オブ・ライフケアの質などが改善し、医療費削減につながることが欧米では示されている。また、米国臨床腫瘍学会においては既にインテグレーションに関するガイドラインが作成されている。しかし、本邦においては、インテグレーションへの取り組みを既に行っている施設もみられる一方で、施設ごとにその手法が異なっており、人員等の問題ですべての施設で導入可能な体制が整っていないのが現状である。インテグレーションを実践するため、何が必要であり、何が課題となっているかについて議論を深める必要がある。本セッションでは、各地域や領域で先進的な取り組みを行っている演者と、臨床現場で苦労している医療従事者とが、プロコンで論議する。インテグレーションに向けてのヒントを臨床現場に持ち帰られるセッションとしたい。


演者
釆野 優(聖隷三方原病院、京都大学大学院 医学研究科)
研究責任者:筆頭演者自身利益相反1~12:該当無し
坂下 明大(神戸大学医学部附属病院 緩和支持治療科 緩和ケアチーム)
研究責任者:筆頭演者自身利益相反1~12:該当無し
西 智弘(川崎市立井田病院 かわさき総合ケアセンター、一般社団法人プラスケア)
研究責任者:筆頭演者自身利益相反1~12:該当無し
小原 弘之(川崎医科大学総合医療センター)
研究責任者:筆頭演者自身利益相反1~12:該当無し
吉田 健史(近畿大学病院 がんセンター 緩和ケアセンター・腫瘍内科兼務)
研究責任者:筆頭演者自身利益相反1~12:該当無し
長谷川 久巳(国家公務員共済組合連合会 虎の門病院)
研究責任者:筆頭演者自身利益相反1~12:該当無し

釆野 優1, 坂下 明大2, 西 智弘3, 小原 弘之4, 吉田 健史5, 長谷川 久巳6 (1.聖隷三方原病院、京都大学大学院医学研究科, 2.神戸大学医学部附属病院緩和支持治療科緩和ケアチーム, 3.川崎市立井田病院かわさき総合ケアセンター、一般社団法人プラスケア, 4.川崎医科大学総合医療センター, 5.近畿大学病院がんセンター緩和ケアセンター・腫瘍内科兼務, 6.国家公務員共済組合連合会虎の門病院)