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委員会シンポジウム

委員会シンポジウム27
新たな自殺総合対策大綱:見直しに向けて当学会の取り組みと今後の課題

Fri. Jun 23, 2023 3:30 PM - 5:30 PM I会場 (パシフィコ横浜ノース 3F G318+G319)

司会:太刀川 弘和(筑波大学医学医療系災害・地域精神医学), 衞藤 暢明(福岡大学医学部精神医学教室)
メインコーディネーター:衞藤 暢明(福岡大学医学部精神医学教室)
サブコーディネーター:太刀川 弘和(筑波大学医学医療系災害・地域精神医学)

委員会:自殺予防に関する委員会

 自殺総合対策大綱は平成18年に成立した自殺対策基本法に基づき、政府が推進すべき自殺対策の指針として定められ、平成19年に策定された。社会経済情勢の変化、自殺をめぐる諸情勢の変化、本大綱に基づく施策の推進状況や目標達成状況等を踏まえて5年ごとに見直しを行われるものとされ、令和4年に4度目の見直しの年になった。本学会の自殺予防委員会では、自殺総合対策の推進に関する有識者会議に本学会の意見を提出することになった。
 本シンポジウムでは、令和4年10月に示された自殺総合対策大綱をもとに、自殺対策委員会から提出した内容と照らし合わせた上で、今後の課題について検討したい。まず厚生労働省自殺対策推進室より、新たに示された自殺総合対策大綱の概要について概説いただく。次に大塚耕太郎が、自殺総合対策大綱の策定からこれまでの見直しの変遷、および今回新たに加わった項目についてのポイントと当学会からの提言について説明する。また、河西千秋は、自殺未遂者に対する再企図予防を中心に精神科医療からの視点から課題について検討する。八木淳子はコロナ禍で自殺が増え、今回新たに強化が謳われた女性の自殺予防について説明する。立花良之は、コロナ禍以前から増えていた若年者の自殺の増加を背景に近年特に注目されるようになった、子ども・若者の自殺対策についての課題について検討する。
 自殺対策は、精神医学・精神科医療が中心的に関わる問題であり、自殺対策における本学会および精神科医の役割、そして今後何を提言していくかについて多くの学会員と共有したい。