JSPN119

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委員会シンポジウム

委員会シンポジウム6
日本の精神科医療・保健福祉の未来を考える

Thu. Jun 22, 2023 8:30 AM - 10:30 AM P会場 (パシフィコ横浜ノース 4F G416+G417)

司会:佐久間 啓(社会医療法人あさかホスピタル), 水野 雅文(東京都立松沢病院)
メインコーディネーター:佐久間 啓(社会医療法人あさかホスピタル)
サブコーディネーター:水野 雅文(東京都立松沢病院)

委員会:精神医療・福祉のあり方に関する常任委員会

平成16年の「精神保健医療福祉改革ビジョン」において「入院治療から地域生活中心へ」という基本方策のもと、国民各層の意識の変革や、立ち後れた精神保健医療福祉体系の 再編と基盤強化を今後10年間で進め、立ち後れた精神保健医療福祉体系の再編と基盤強化を全体的に進めることにより、10年間で約7万床相当の病床数の減少が促される、とした。改革ビジョンから18年が経過するが、指摘されてきた精神科医療は、病床数の多さ、長期入院の常態化、地域医療や支援の不足など、その多くの課題が解決されているとは言えない現状がある。更に2022年9月の国連のCRPDの対日審査による最終見解によれば、日本では、障害者の権利が擁護されているとは言い難く、地域生活、教育、就労においては勿論であるが、特に精神科医療における課題を強く指摘している。日本精神神経学会では、令和3年9月より精神医療福祉のあり方常任委員会、急性期治療のあり方検討委員会、慢性療養者の医療・支援のあり方検討委員会、そして地域ケアにおける自立支援のあり方検討委員会の4つの委員会を新たに設置した。現状の精神科医療提供体制に囚われず、国際的な知見を参考にしつつ、日本の保健医療福祉や文化背景を踏まえた上で、改めて日本の精神科医療福祉はどうあるべきか、人権に配慮された質の高い急性期医療、入院外来を含めた慢性療養者の医療や支援のあり方、また、精神障害者が地域で当たり前に生活し社会参加するため医療福祉を含めた地域社会がどうあるべきかなどについて、それぞれの委員会で検討を行なっている。今回は、それぞれの委員会の現段階での検討の成果を発表し、広く会員の皆様からのご意見を頂き、今後検討を進める上での方向性や視点を考える機会としたい。