JSPN119

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シンポジウム

シンポジウム104
これまでの千葉県精神神経科診療所協会の活動と今後の課題

Sat. Jun 24, 2023 1:15 PM - 3:15 PM K会場 (パシフィコ横浜ノース 4F G402)

司会:志津 雄一郎(志津クリニック精神科)
メインコーディネーター:志津 雄一郎(志津クリニック精神科)
サブコーディネーター:大塚 芳克(千葉県精神神経科診療所協会)

千葉県精神神経科診療所協会(千葉精診)は平成11年に設立した。現在約90人の診療所が加盟する協会として、地域社会に根ざした医療を提供できるよう関係医療機関との連携を深め、多様化する社会的ニーズへの円滑な対応や情報の伝達を図るために様々な活動を行ってきた。これまでの主な活動の内容と、今後の課題、取り組みを提示する。これまでの主な活動として1.千葉県精神科救急医療システムへの協力、2.千葉精診提携病院との救急入院連携システム、3.初診優先枠に関して報告する。1.千葉県精神科救急医療システムへの協力について。平日、休日における措置診察対応、初診優先枠による受診対応を行っている。千葉県精神科救急医療システムは千葉県精神科医医療センター、精神科救急情報センターが中心となっているが、日勤帯においては同システムでは入院依頼が困難な事が多い。そのため、同センターと定期的な情報交換、協議会を開催している。2.千葉精診提携病院との救急入院連携システムについて。千葉精診は現在15施設と連携している。診療所に通院している方や初診の方に入院が必要となった場合、スムーズに入院できるように連携をとっている。千葉精診の救急入院連携システムと伝えると優先して入院を考慮していただける。入院担当医に直接電話がつながる病院もあり、常に2床、千葉精診の入院依頼のために空床確保していただいている病院もある。提携病院との定期的な連絡協議会を開催している。3.初診優先枠について。2010年「千葉県地域自殺対策緊急強化基金事業」のもと、自殺予防を目的とした啓発事業のひとつとして、県内各連携相談機関等との連携強化を図るとともに「千葉精診の指定医療機関による初診優先枠」を設定し、早期受診を促す体制を構築してきた。現在、県内を4つの地区に分け、毎日それぞれの地区毎に1か所以上の初診優先枠として対応する診療所を設定している。千葉精診の主な今後の課題、取り組みに関して、以下の3点を目標としている。1.精神科診療所の役割の明確化、受診のしやすさを目指し、初診優先枠の充実化、ホームページで各診療所の特徴を明記する。2.地域との連携を深め、人権を考慮した精神医療向上のために、精神科病院協会、弁護士協会、社労士協会等との連絡協議会を開催する。3.現在、千葉県公認心理師協会との連絡協議会を開催しているが、包括的治療や多職種との連携のために訪問看護師協会、就労支援機関等との連絡協議会を開催する。