○志賀 哲也1,2, 上田 由佳2, 斎藤 智樹2, 丹治 良2, 平山 緑香2, 羽金 裕也2, 森 湧平2, 戸田 亘2, 落合 晴香2, 星野 大2, 菅野 和子2, 堀越 翔2, 三浦 至2, 矢部 博興2 (1.福島県立医科大学会津医療センター精神医学講座, 2.福島県立医科大学医学部神経精神医学講座)
セッション情報
シンポジウム
シンポジウム3
ミスマッチ陰性電位の精神疾患におけるバイオマーカー応用
2023年6月22日(木) 08:30 〜 10:30 F会場 (パシフィコ横浜ノース 3F G312+G313)
司会:矢部 博興(福島県立医科大学医学部神経精神医学講座), 住吉 太幹(国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター)
メインコーディネーター:矢部 博興(福島県立医科大学医学部神経精神医学講座)
サブコーディネーター:住吉 太幹(国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター), 志賀 哲也(福島県立医科大学会津医療センター精神医学講座)
ミスマッチ陰性電位(Mismatch negativity: MMN)は、統合失調症を始めとする精神疾患で振幅の減衰がみられており、近年は精神病ハイリスク者の発症や予後の予測マーカーとしても期待されるようになった。生化学的にはNMDA(N-methyl-D-aspartate)受容体の機能を反映しており、NMDA受容体阻害薬で強く減衰する。
このことは統合失調症のNMDA受容体仮説とも合致している。また近年は、MMNが気分障害や発達障害でも異常をきたす可能性があることが報告されるようになってきた。上述のようにMMNはNMDA受容体拮抗薬で強く減衰するが、ニコチン性アセチルコリン受容体もしくはGABA(Gamma-aminobutyric acid)受容体への調節薬によっても影響を受けることが知られている。従って、これらに作用する薬剤を投与した場合、薬剤の反応を定量的に評価することが可能であり、薬剤反応性のマーカーとしても応用可能である。
本シンポジウムでは、精神疾患におけるMMNのバイオマーカー応用やシナプス可塑性の定量観察についての最新の研究成果の報告と議論を行う。
○切原 賢治1,2, 多田 真理子2,3, 越山 太輔2, 藤岡 真生2, 臼井 香2, 西村 亮一2, 荒木 剛2,4, 國井 尚人5, 宇賀 貴紀6, 笠井 清登2 (1.東京大学バリアフリー支援室, 2.東京大学医学部附属病院精神神経科, 3.東京大学相談支援研究開発センター精神保健支援室, 4.帝京大学医学部附属溝口病院精神科, 5.東京大学医学部附属病院脳神経外科, 6.山梨大学大学院総合研究部医学域基礎医学系生理学講座統合生理学)
○樋口 悠子1,2,3, 住吉 太幹3,4, 立野 貴大1,2, 中島 英1,2, 金子 直史1,2, 水上 祐子1, 赤﨑 有紀子1, 笹林 大樹1,2, 髙橋 努1,2, 辻井 農亜5, 鈴木 道雄1,2 (1.富山大学学術研究部医学系神経精神医学講座, 2.富山大学アイドリング脳科学研究センター, 3.国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所児童・予防精神医学研究部, 4.国立精神・神経医療研究センター病院精神診療部, 5.富山大学こどものこころと発達診療学講座)
○太田 豊作 (奈良県立医科大学医学部看護学科人間発達学)