○加藤 伸輔1,2 (1.ピアサポートグループ在, 2.認定NPO法人地域精神保健福祉機構(コンボ))
セッション情報
シンポジウム
シンポジウム33
リカバリーを巡るクロストーク~当事者・メディア・行政・医療の立場から~
2023年6月22日(木) 15:30 〜 17:30 N会場 (パシフィコ横浜ノース 4F G412+G413)
司会:渡邊 衡一郎(杏林大学医学部精神神経科学教室), 菊地 俊暁(慶應義塾大学医学部精神・神経科学教室)
メインコーディネーター:渡邊 衡一郎(杏林大学医学部精神神経科学教室)
サブコーディネーター:菊地 俊暁(慶應義塾大学医学部精神・神経科学教室)
オンデマンド配信対象外
前年度の第118回学術総会シンポジウムにおいて、うつ病をはじめとする精神疾患のリカバリーに関するいくつかの概念が紹介され、そのあり方について議論された。特に、症状の改善や回復を意味する臨床的リカバリーや、個人のあり方にまつわるパーソナルリカバリーの概念に加えて、社会的リカバリーといった社会機能生活機能の回復を目指す概念が紹介され、包括的なリカバリーについて論じられた。その議論において、リカバリーを巡る当事者と医療者の受け止め方や考え方の違いが浮き彫りとなった。特に医療者にとっては上記のように目指して行くべき治療ゴールとしての意味合いが強くなっている一方、当事者にとっては高い目標ではなく、より身近なところに存在してほしいものであることが強調された。このギャップがどのような影響を与えるのかについてはさまざまな考え方があり、今後の課題として提案された。
そこで本年は、前回浮き彫りとなったリカバリーを巡る捉え方の違いについて議論を深めていきたい。まず当事者の考えているリカバリーとは何かといった捉え方について紹介する。次に医療者によるリカバリー概念の整理と、問題点の抽出を行い、ディスカッションにつなげていく。さらに当事者と医療者との考え方の差異がどのように生じるのか、またその解消方法についてメディアという第三者の立場から論じ、またそこに果たすメデイアの役割について論じる。そして行政の立場として、リカバリーを目指した支援に関連する施策や方針とはどのようなものがあるのか、ということについて紹介する。これらの発表を経た上で、当日は4名の演者と司会者を交え、またフロアを含めてリカバリーを巡る考え方について議論を深めたい。
○小嶋 修一 (TBS報道局)
○戸部 美起 (厚生労働省社会・援護局精神・障害保健課)
○坪井 貴嗣 (杏林大学医学部付属病院精神神経科学教室)
○菊地 俊暁 (慶應義塾大学医学部精神・神経科学教室)