○伊藤 遼太郎 (厚生労働省労働基準局安全衛生部労働衛生課)
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シンポジウム
シンポジウム37
主治医産業医が「両立支援と職域の安全配慮・合理的配慮義務」を重視しながら取り組む就労支援をめぐって
Fri. Jun 23, 2023 8:30 AM - 10:30 AM A会場 (パシフィコ横浜ノース 1F G7+G8)
司会:工藤 喬(大阪大学キャンパスライフ健康支援センター精神科), 渡辺 洋一郎(医療法人メディカルメンタルケア横山・渡辺クリニック名誉院長)
メインコーディネーター:工藤 喬(大阪大学キャンパスライフ健康支援センター精神科)
サブコーディネーター:渡辺 洋一郎(医療法人メディカルメンタルケア横山・渡辺クリニック名誉院長)
厚生労働省によれば、疾病を理由として1か月以上連続して休業している従業員がいる企業の疾病割合は、メンタルヘルスが38%で、がんの21%、脳血管疾患の12%を上回る。この現状を打開する方策が、政府から打ち出された治療と職業生活の両立支援である。この両立支援の実践プランに盛り込むことが望ましい事項には、治療・投薬等の状況及び今後の治療・通院の予定、就業上の措置及び治療への配慮の具体的内容及び実施時期・期間など主治医側の課題、さらに、作業の転換(業務内容の変更)、労働時間の短縮、就業場所の変更など産業医側の配慮事項、そして双方に関わる、 フォローアップの方法及びスケジュール(産業医等、保健師、看護師等の産業保健スタッフ、人事労務担当者等に よる面談等)があげられている。他方、職域では労働契約法における安全配慮業務に加えて、障碍者の差別禁止法における合理的配慮義務が全ての事業所に義務付けられた。この課題と両立支援と併せてみると、職場では労務管理と健康管理の一元化が目標であり、主治医は就労と治療の両立に向た職場との連携が必須の段階を迎えたといえよう。そこで、これらの要件を柱とした就労支援が果たしてどのように展開しているのか、精神科医療現場並びに産業保健現場の現状を把握する必要がある。今回は、厚生労働省の担当官から制度、施策の概要説明を受ける。そして、シンポジストが所属する関連団体、すなわち、日本精神神経科診療所協会、産業医団体、日本精神科産業医協会、日本産業保健法学会に調査を依頼し、シンポジウムで発表していただき、現状の課題と問題点を共有して、今後の課題解決、打開への道を探ることを目指したい。
○高野 知樹 (医療法人社団弘冨会神田東クリニック)
○森口 次郎 (京都工場保健会産業保健推進本部)
○田中 和秀 (ひつじクリニック)
○井上 洋一 (愛三西尾法律事務所)
○神山 昭男 (有楽町桜クリニック)