○中込 和幸1, 藤井 猛1, 岩田 遼1, 飯島 由佳2, 久我 弘典1, 鬼頭 伸輔1, 竹田 和良1, 小居 秀紀1 (1.国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 2.復旦大学上海医学院)
Session information
シンポジウム
シンポジウム54
ウィズ・ポストコロナ社会におけるメンタルヘルスケア-遠隔メンタルヘルスケアシステムの社会実装にむけて-
Fri. Jun 23, 2023 10:45 AM - 12:45 PM O会場 (パシフィコ横浜ノース 4F G414+G415)
司会:中込 和幸(国立精神・神経医療研究センター理事), 羽藤 邦利(特定非営利活動法人メンタルケア協議会)
メインコーディネーター:竹田 和良(国立精神・神経医療研究センター病院臨床研究・教育研修部門情報管理・解析部臨床研究計画・解析室)
サブコーディネーター:中込 和幸(国立精神・神経医療研究センター理事)
新型コロナ感染症のパンデミックにおいて、行動制限等の社会変動に伴い、世界的にうつ病や不安障害の罹患率の増加が認められ、2020年5月には、国連が早期に遠隔メンタルヘルスケアシステムの整備を提言する事態となった。その後も新型コロナ感染症は未だ十分には収束せず、若年者のうつ病や不安障害の増加、さらには我が国においては、小中高生の自殺者数が過去最大となるなど、ウィズ・ポストコロナ社会におけるメンタルヘルスケアのあり方が重要な課題となっている。
そのため2020年11月より日本医療研究開発機構(AMED)障害者対策総合研究開発事業にて「COVID-19等による社会変動下に即した応急的遠隔対応型メンタルヘルスケアの基盤システム構築と実用化促進にむけた探索的研究」として国立精神・神経医療研究センター、慶應義塾大学、九州大学を中心にメンタル不調の予防、メンタル不調者の早期手当、必要な人への医療への橋渡しを行う、遠隔メンタルヘルスケアシステム(KOKOROBO)の開発と検証を行ってきた。本シンポジウムでは、(1)KOKOROBO開発と検証、(2)AIチャットボットの有用性と応用について、紹介する。
さらに、2022年10月より、科学技術振興機構(JST)共創の場形成支援プログラムCOI-NEXT・共創分野にて「全世代対応型遠隔メンタルヘルスケアシステム(KOKOROBO-J)によるメンタルヘルスプラットフォームの開発・社会実装拠点」として、国立精神・神経医療研究センターを拠点とした大学、企業、NPO、自治体連携により、KOKOROBOを土台としつつ、多様な課題を克服し、若年者のメンタルヘルスケアを包含した、全世代対応型遠隔メンタルヘルスケアシステム(KOKOROBO-J)の全国実装を進めている。そこで、本シンポジウムでは、(3)SNS・電話相談アクセスの実態とメンタルヘルス予防への効用、(4)市民・患者参画によるメンタルヘルス予防、(5)メンタルヘルスプラットフォーム開発と社会実装について、紹介する。
世代や地域や環境など多様な集団において、いかに我が国初の遠隔メンタルヘルスケアシステムを全国実装し、メンタルヘルスケアが当たり前の社会を醸成するか、様々な角度から検討を行う。
○菊地 俊暁 (慶應義塾大学医学部精神・神経科学教室)
○西村 由紀 (特定非営利活動法人メンタルケア協議会)
○吉見 明香1, 藤田 純一2, 浅見 剛1, 菱本 明豊1,3 (1.横浜市立大学医学部精神科, 2.横浜市立大学医学部児童精神科, 3.神戸大学医学部附属病院)
○竹田 和良1, 根本 敦1, 岡田 俊2, 今井 健3, 吉見 明香4, 山田 悠至5, 金田 匠海1, 大庭 真梨1, 小居 秀紀1, 中込 和幸6 (1.国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター病院臨床研究・教育研修部門情報管理・解析部, 2.国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所知的・発達障害研究部, 3.東京大学大学院医学系研究科疾患生命工学センター医工情報学部門, 4.横浜市立大学医学部精神医学教室, 5.国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター病院司法精神診療部, 6.国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター)
○大野 裕 (大野研究所)