○倉澤 健太郎 (横浜市立大学産婦人科)
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シンポジウム
シンポジウム6
周産期メンタルヘルス~今後の発展すべき方向性とは~
Thu. Jun 22, 2023 8:30 AM - 10:30 AM J会場 (パシフィコ横浜ノース 4F G403+G404)
司会:竹内 崇(東京医科歯科大学病院精神科), 渡邉 博幸(学而会木村病院)
メインコーディネーター:竹内 崇(東京医科歯科大学病院精神科)
サブコーディネーター:渡邉 博幸(学而会木村病院)
近年、周産期メンタルヘルスの問題は医療界内外から多くの関心が向けられ、メディアでもしばしば取り上げられている。特に、産後うつ、妊産婦の自殺、児の養育不全、虐待問題など、その内容は多岐にわたっている。さらに、妊娠や授乳における向精神薬の影響と最適化や生殖医療技術の進歩に伴う意思決定支援、子育ての多様性に即した心理社会的支援などの周産期におけるさまざまなニーズは日々拡大している。これらの背景のもと、精神科と産科との多職種による連携はきわめて重要と考えられる。ここ数年において、さまざまな領域で動きがみられている。日本産婦人科医会・日本周産期メンタルヘルス学会による研修会の開催、ハイリスク妊産婦連携指導料の対象に精神疾患の妊産婦を追加とした診療報酬改定、産婦健康診査における精神状態の把握に関する行政からの指導、各種ガイドライン・マニュアル・診療ガイドの作成などである。これらの状況を踏まえ、本シンポジウムでは、「周産期メンタルヘルス~今後の発展すべき方向性とは~」というテーマのもと、「目の前の妊産婦とその家族に最善の医療を提供し、将来さらに良い医療を提供できるように」するために、この領域の第一線で活躍している、産科医、精神科医、公認心理師をシンポジストとして迎え、周産期メンタルヘルスの今後について知識を深める場とすることを考えている。各シンポジストと発表の概要は以下のとおりである。倉澤健太郎先生(横浜市立大学大学院医学研究科産婦人科学講座)は、「健やかな親子関係を醸成するために」のテーマにて、産科医の立場から行政の視点も含めての発表である。根本清貴先生(筑波大学医学医療系精神医学)は、「ガイドラインから読み解く精神疾患を有する女性の妊娠・出産と向精神薬」のテーマで、昨今の各種ガイドラインの内容に関する発表である。高橋知久先生(防衛医科大学校病院精神科)は、「子ども虐待に至る親の精神病理、周産期からのアセスメントとマネージメント」のテーマのもと、虐待に関する発表である。南房香先生(慶應義塾大学医学部精神・神経科)は、「コンセンサスガイドを起点とした周産期心理療法の発展を願って」のテーマで、心理療法に関する発表である。相川祐里先生(社会福祉法人恩賜財団済生会横浜市東部病院こころのケアセンター心理室)は、「周産期メンタルヘルスコンセンサスガイド改訂版に関連して~個人臨床からチームの一員として改めて心理職が担えることを考える~」のテーマで、心理職の立場からの発表である。
○根本 清貴 (筑波大学医学医療系臨床医学域精神医学)
○高橋 知久 (自衛隊中央病院精神科)
○南 房香1,2,3, 横山 知加4, 宮崎 弘美5, 相川 祐里6, 榎原 雅代3, 雨宮 怜7 (1.慶應義塾大学病院/慶應義塾大学医学部精神・神経科学教室, 2.医療法人和楽会心療内科・神経科赤坂クリニック, 3.医療法人学而会木村病院, 4.国立精神・神経医療研究センター認知行動療法センター, 5.東京医科歯科大学, 6.済生会横浜市東部病院, 7.筑波大学体育系)
○相川 祐里 (社会福祉法人恩賜財団神奈川県済生会横浜市東部病院こころのケアセンター心理室)