JSPN119

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シンポジウム

シンポジウム9
アルコール使用障害患者を日常診療で診るために:非専門の医療スタッフでも使える短時間の簡易アプローチ

Thu. Jun 22, 2023 10:45 AM - 12:45 PM C会場 (パシフィコ横浜ノース 1F G6)

司会:齋藤 利和(社会医療法人博友会平岸病院精神医学研究所), 宮田 久嗣(東京慈恵会医科大学精神医学講座)
メインコーディネーター:白坂 知彦(医療法人渓仁会手稲渓仁会病院精神保健科)
サブコーディネーター:齋藤 利和(社会医療法人博友会平岸病院精神医学研究所), 宮田 久嗣(東京慈恵会医科大学精神医学講座)

2013年厚生労働省班研究において問題飲酒者593万人、アルコール依存症患者107万人(生涯経験値)と推定されるなかで、精神科で依存症の專門治療を受けていると捕捉された患者は4万人あまりに過ぎない。潜在的な患者を多く抱える一方、精神科へのスムースな治療移行や連携が行われていないトリートメントギャップが課題とされていた。その原因のひとつとして、アルコール依存症そのものの疾患的特性から、治療導入や関わり方には多少のコツが必要であり、非専門医も含めてかかわりの難しい点が指摘されていた。このような背景をうけて、近年、非専門医でも抵抗なく行える各種簡易ツール・プログラムや面接技法などが開発されてきた。本シンポジウムでは、軽症アルコール使用障害を対象にした簡易ツールSNAPPYを角南隆史が、非専門医でもできる介入ツールABCDプログラムを真栄里仁が、患者にとって抵抗なく外来受診を継続できるコツを齋藤利和が、アルコール依存症の方を治療に導入するための動機づけ面接法を小松知己が、外来治療から自助グループへの展開のツールSBIRTSを白坂知彦が紹介する。いずれも、アルコール使用障害・依存症の非専門医でも使用可能であり、これらの治療技法の今後の普及や課題を考えたい。なお本シンポジウムは、嗜癖領域の基幹学会である日本アルコール・アディクション医学会の推薦シンポジウムである。

真栄里 仁1, 河合 麻衣子3, 櫻井 純子4, 角南 隆史2, 白坂 知彦5, 手塚 幸雄6, 長嶺 紘7, 湯本 洋介1, 吉本 尚10, 足達 淑子9, 杠 岳文8 (1.独立行政法人国立病院機構久里浜医療センター教育情報部, 2.佐賀県医療センター好生館, 3.東京女子医科大学病院, 4.湘南鎌倉医療大学, 5.稲渓仁会病院, 6.沖縄リハビリテーションセンター病院, 7.トヨタ自動車株式会社, 8.独立行政法人国立病院機構肥前精神医療センター, 9.あだち健康行動学研究所, 10.筑波大学医学医療系地域総合診療医学)