神庭 重信1,2 (1.社会医療法人栗山会飯田病院精神科, 2.日本うつ病センター)
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委員会企画シンポジウム
委員会企画シンポジウム16
研究のコ・プロダクションを通じた学会の組織変革
Fri. Jun 21, 2024 1:25 PM - 3:25 PM H会場 (札幌コンベンションセンター 2F 小ホール)
司会:笠井 清登(東京大学大学院医学系研究科精神医学),藤井 千代(国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所)
メインコーディネーター:笠井 清登(東京大学大学院医学系研究科精神医学)
サブコーディネーター:藤井 千代(国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所)
委員会:アンチスティグマ委員会
学術研究におけるコ・プロダクションまたは共同創造(co-production of research)とは、「研究の最良のデザイン者は、目的となるサービスや製造物等の利用者(当事者)である」という原理のことである。医療研究開発においては、患者・市民参画(patient-public involvement [PPI])と呼ばれている。研究のコ・プロダクションやPPI の機運が国際的に高まってきたことを受けて、文部科学省、厚生労働省、科学技術振興機構(JST)、日本医療研究開発機構(AMED)などの研究費配分機関においても取り組みが始まっている。研究のコ・プロダクションにおいては、研究デザイン策定の開始段階から利用者・当事者が参画することが理想である。しかしながら、現状では、概ねデザインが出来上がったり結果が出てきた段階で意見を求めるといった部分的、象徴的な関与に留まっている。また、「知の共創」「共創社会」といった言葉が巷にあふれているが、マジョリティの内側だけで構成員の属性の複数性を形式的に装うに留まり、マイノリティを排除したままであることに無自覚であることも多い。意識的あるいは無意識にかかわらず、コ・プロダクションおよびPPI の誤った認識は、研究に対する当事者の懸念を強める可能性があり、その適切な運用については国際的な課題となっている。そこで、改めて当事者と一緒に検討することは大きな意義を持つと予想される。本シンポジウムでは、研究のコ・プロダクションやPPI を通じて医学学会や研究のありかたを問い直してきた先駆者が話題提供として経験を共有し、PPI の現状や課題を整理し、その適切な実装方法や求められる環境整備について検討する。また、最近、体験者だけが書いた全く新しい精神疾患の教科書を編集された当事者の方々にそのねらいを伺い、共同創造的な対話の場としたい。
福田 正人1, 山口 創生2, 笠井 清登3, 村井 俊哉4 (1.群馬大学大学院医学系研究科神経精神医学, 2.国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所地域精神保健・法制度研究部, 3.東京大学大学院医学研究科精神医学, 4.京都大学大学院医学研究科精神医学)
宇田川 健 (認定特定NPO法人地域精神保健福祉機構(コンボ))
堀合 悠一郎 (特定非営利活動法人さざなみ会)
平原 美栄
○山田 悠平1, 川口 敬之2 (1.一般社団法人精神障害当事者会ポルケ, 2.国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所地域精神保健・法制度研究部)