The 120th Annual Meeting of the Japanese Society of Psychiatry and Neurology

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委員会企画シンポジウム

委員会企画シンポジウム19
日本の精神科医療・保健福祉の未来を考える2024

Fri. Jun 21, 2024 3:40 PM - 5:40 PM N会場 (札幌市産業振興センター 産業振興棟 2F セミナールームB)

司会:佐久間 啓(社会医療法人あさかホスピタル),相澤 明憲(特定医療法人弓削病院)
メインコーディネーター:水野 雅文(東京都立松沢病院)
サブコーディネーター:佐久間 啓(社会医療法人あさかホスピタル)

委員会:精神医療・福祉のあり方に関する常任委員会
オンデマンド配信対象外

平成16 年の「精神保健医療福祉改革ビジョン」では、「入院治療から地域生活中心へ」という基本方策のもと、国民各層の意識の変革や、立ち後れた精神保健医療福祉体系の再編と基盤強化を今後10 年間で進め、立ち後れた精神保健医療福祉体系の再編と基盤強化を全体的に進めることにより、10 年間で約7 万床相当の病床数の減少を促す、ことが表明された。改革ビジョンから20 年が経過するが、指摘されてきた精神科医療の課題は、病床数、長期入院、非同意入院、地域医療や支援の不足など、その多くが未解決のままとなっている。日本精神神経学会では、令和3 年9 月より精神医療福祉のあり方常任委員会、急性期治療のあり方検討委員会、慢性療養者の医療・支援のあり方検討委員会、そして地域ケアにおける自立支援のあり方検討委員会の4 つの委員会を新たに設置した。現状の精神科医療提供体制に囚われず、国際的な知見を参考にしつつ、日本の保健医療福祉や文化背景を踏まえた上で、改めて日本の精神科医療福祉はどうあるべきか、人権に配慮された質の高い急性期医療、入院外来を含めた慢性療養者の医療や支援のあり方、また、精神障害者が地域で当たり前に生活し社会参加するため医療福祉を含めた地域社会がどうあるべきかなどについて、それぞれの委員会で検討を行なっている。昨年第119 回総会では、特に国連のCRPD の対日審査でも強く指摘された障害者の権利擁護を中心に、教育講演、特別講演、シンポジウムが組まれた。第120回総会のシンポジウムではそれぞれの委員会の現段階での検討の成果を発表し、広く会員諸氏からのご意見を頂き、今後検討を進める上での方向性や視点を考える機会としたい。