The 120th Annual Meeting of the Japanese Society of Psychiatry and Neurology

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オンデマンド配信限定セッション

オンデマンド配信限定セッション7
精神障害にも対応した地域包括ケアシステムにおける精神科と身体科の連携

司会:太田 順一郎(岡山市こころの健康センター),藤井 千代(国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所)
メインコーディネーター:太田 順一郎(岡山市こころの健康センター)
サブコーディネーター:藤井 千代(国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所)

「精神障害にも対応した地域包括ケアシステム(以下「にも包括」)の構築に係る検討会」は令和3 年3 月に報告書をまとめ、「にも包括」を担う主体が市町村であることを明確に示し、同時に都道府県や保健所による市町村に対する重層的支援の重要さも示した。これに引き続く形で厚労省は令和3 年10 月11 日に「地域で安心して暮らせる精神保健医療福祉体制の実現に向けた検討会」を発足させ、次期精神保健福祉法の改正に向けた具体的な議論を開始した。同検討会は8 か月間の議論を経て令和4年6 月に報告書を発出し、その後の国会審議を経て令和4 年12 月に精神保健福祉法改正が成立した。今次改正の中で「にも包括」に関連した改正項目としては同法第46 条、47 条、48 条が挙げられるが、そこでは、都道府県及び市町村が実施する精神保健に関する相談支援について、精神障害者のほか精神保健に課題を抱える者も対象にできるようにするとともに、これらの者の心身の状態に応じた適切な支援の包括的な確保が求められることとなった。国の精神保健施策の中で、「にも包括」はより具体的な形を取りつつある。われわれは、令和3 年度の京都における学術総会以来、「にも包括」の現状と課題について議論を深めてきた。3 年かけた議論によって、やっと「にも包括」の進む方向性が少しずつ明らかになって来たところである。札幌総会においては、「にも包括」の中でも、「医療」に注目することにした。「にも包括」の重要なキーワードの一つとして「連携」を挙げることができるが、それぞれの地域における精神科医療と一般医療の連携について、できるだけ具体的な現場の経験を共有することで、課題を抽出し、具体的な対策を考えるシンポジウムとしたい。