The 120th Annual Meeting of the Japanese Society of Psychiatry and Neurology

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一般シンポジウム

一般シンポジウム102
口腔領域の難治性疼痛に対し精神科医は何をすべきか?:歯科医と精神科医によるケースの検討と考察

Sat. Jun 22, 2024 1:15 PM - 3:15 PM P会場 (札幌市産業振興センター 技能訓練棟 3F セミナールーム1)

司会:宮岡 等(北里大学/医薬品医療機器総合機構),名越 泰秀(京都第一赤十字病院精神科)
メインコーディネーター:宮地 英雄(こころのホスピタル町田/そうわクリニック)
サブコーディネーター:宮岡 等(北里大学/医薬品医療機器総合機構),名越 泰秀(京都第一赤十字病院精神科)

原因のはっきりしない口腔領域の身体症状に関して患者を紹介された時、精神科医は積極性に関わっていないことがしばしばある。結果的に歯科口腔外科医や内科医、耳鼻咽喉科医から、「紹介しても意味がない」、「紹介して良いのか分からない」と未だに指摘される。このような背景のもと、第116 回学術集会でシンポジウム「精神科医からみた口腔領域の身体症状―難しく避けられがちな病態に立ち向かう―」において、多くの参加者があり反響があった。更に前回119 回の学術集会においてはシンポジウム「口腔領域の難治性疼痛に対し精神科医は何をすべきか?―歯科医と精神科医の対話から」に、歯科医に参加いただき、歯科医からこの口腔領域の問題を解説いただき、精神科医との活発な討論の中で、口腔領域の症状に対する連携について、聴講者は手ごたえを感じていただいものと思う。しかし、前回シンポジウムの中で討論においても多くの質問が挙がり、未だにまだ多くの精神科医が、口腔領域の症状への対応、マネジメントに苦悩していることが、あらためてわかった。今後も引き続き討論が必要なテーマであると感じていた。今回の大会メインテーマは、「真に役立つ精神医学」ということである。臨床現場の歯科口腔外科医など身体科医は、精神科医のより積極的な参画を切望している。この精神科医の「難治性疼痛」への関わりは、「精神医学、精神科医がどう役に立つのか」ということについてのモデルにもなること考え、そして前回より引き続きの討論の続きを行いたいとの考えで、今回のシンポジウムを企画した。本シンポジウムでは、前回と同様、歯科医にも参加していただき、歯科医、精神科医それぞれの領域について解説をしたのち、今回は、ある一つのケースについて、歯科医と精神科医がそれぞれの立場で実際の臨床に即した形で解説し、討論、意見交換を行う、ミニケースカンファレンスを取り入れる予定である。