第120回日本精神神経学会学術総会

セッション情報

一般シンポジウム

一般シンポジウム11
多職種協働で共有するために、名もない仕事に名前を付けていこう!

2024年6月20日(木) 10:45 〜 12:45 G会場 (札幌コンベンションセンター 1F 108会議室)

司会:佐久間 寛之(独立行政法人国立病院機構さいがた医療センター),射場 亜希子(兵庫県立はりま姫路総合医療センター)
メインコーディネーター:長 徹二(一般財団法人信貴山病院ハートランドしぎさん)
サブコーディネーター:佐久間 寛之(独立行政法人国立病院機構さいがた医療センター),入來 晃久(地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪精神医療センター)

みなさまは「仕事はいつも何をしているの?」と問われたら、何と答えるだろうか?例えば、家事が掃除・洗濯・炊事だけではないように、お茶も作るし、お風呂マットも干さなければならない。先日はある同僚に「排水溝の掃除もしないでお風呂掃除したっていうのはどうかと思う」と言われたばかりである。お互いの業務について知らないことは多く、その共有が増えれば、助け合うことも増える可能性がある。また、多職種協働にあたり、互いに相手の言語を理解して用いることが重要である。例えばある職種で頻繁に用いる略語は、他職種に全く伝わらない場合もある。その“ 伝わらない”、が習慣化し、“ わかるものだけわかればいい” という事態にもなりかねない。一方、「普段当たり前のようにしてもらっているのに、ミスが生じた時にしてもらっていたことに気付く」仕事にも光を当てたい。事務員や警備員の働き、日常生活においての家事・育児など広く適応可能な共通言語であろうし、そのような働きがあるからこそ多職種協働、多分野連携が機能しているとも言える。精神医学は社会からの理解が不十分であり、今後の啓発を含め、様々な領域で現状をより理解してもらえるよう、目立たない、名もなき仕事に光を当て、そのようなテーマで議論する機会にしたい。今回はシンポジストとして、様々な領域で活躍しているメンバーに依頼している。精神科病院で勤務する医師の立場から入來晃久氏、総合病院で勤務する医師の立場から射場亜希子氏、病棟に勤務する看護師の立場から阿部かおり氏、精神科病院でソーシャルワーカーとして勤務する立場から岡村真紀氏、大学教授まで務めた経験豊富な立場から齋藤利和氏が、具体的な経験の共有や取り組み・実践について報告し、今後の解決策をフロアの参加者と共有、模索していきたい。「へえ~そんなことしてくれていてるんだ!」という参加者の声が増えるような進行を当日は心掛けたい。