米本 直裕1, 河西 千秋2, 川島 義高3 (1.順天堂大学医学部公衆衛生学, 2.札幌医科大学医学部神経精神医学講座, 3.明治大学文学部心理社会学科臨床心理学専攻)
セッション情報
一般シンポジウム
一般シンポジウム31
わが国発信の自殺予防のための大規模臨床試験・ACTION-J研究の展開と社会実装
2024年6月20日(木) 15:40 〜 17:40 J会場 (札幌コンベンションセンター 2F 201+202会議室)
司会:米本 直裕(順天堂大学医学部公衆衛生学)
メインコーディネーター:米本 直裕(順天堂大学医学部公衆衛生学)
サブコーディネーター:河西 千秋(札幌医科大学医学部神経精神医学講座)
多施設共同無作為化比較試験、「自殺対策のための戦略研究 ACTION-J 研究」は、アサーティヴ・ケースマネジメント介入が自殺未遂者の自殺再企図を抑止することを明らかにし、自殺のハイリスク群である自殺未遂者の自殺再企図予防方略に関して、高い科学的根拠性と実効性を提示した世界初の成果であった(Kawanishi C et al., 2014)。主要成果公表後は、研究班により更に多くの二次解析研究が進められるとともに、同介入プログラムは、新規診療報酬項目化され(2016 年,2022 年改訂)、普及が推し進められている。
2024 年は、ACTION-J 研究の主たる論文公表から10 年目の節目にあたり、第120 回学術総会においてシンポジウム内容を企画した。シンポジウムでは、1)ACTION-J 研究の概要とACTION-J 研究による自殺予防、ないしは精神医学に及ぼした影響、2)ACTION-J 研究の2 次解析研究とPost-ACTION-J 研究の紹介、3)ACTION-J 研究の成果の社会実装と、実装に際して開発された介入実務者養成のための教育研修のプログラムの開発について紹介し、 総合討論を行う。
本シンポジウムは、わが国の精神医学史においてほとんど類のないこの大規模臨床試験の意義とその成果を俯瞰し、その課題と展望について論ずる初の試みである。また、自殺予防医療以外にも、精神医学における大規模臨床試験の進め方や社会実装への道程について論ずる場として、多くの精神科医療者や臨床研究に従事する会員、及び関係者の学びの場ともなる。
河西 千秋 (札幌医科大学医学部神経精神医学講座)
川島 義高1, 山田 光彦2,3 (1.明治大学文学部心理社会学科臨床心理学専攻, 2.東京家政学院大学人間栄養学部病態生理学, 3.国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所 精神薬理研究部)
米本 直裕 (順天堂大学医学部公衆衛生学)
河西 千秋 (札幌医科大学医学部神経精神医学講座)
川島 義高 (明治大学文学部心理社会学科臨床心理学専攻)