第120回日本精神神経学会学術総会

セッション情報

一般シンポジウム

一般シンポジウム38
医療従事者のメンタルケアに向けたさまざまな取り組み

2024年6月21日(金) 08:30 〜 10:30 B会場 (札幌コンベンションセンター 1F 大ホールA)

司会:河西 千秋(札幌医科大学医学部神経精神医学講座),藤澤 大介(慶應義塾大学医学部医療安全管理部/精神神経科/国立がん研究センター)
メインコーディネーター:藤澤 大介(慶應義塾大学医学部医療安全管理部/精神神経科/国立がん研究センター)
サブコーディネーター:河西 千秋(札幌医科大学医学部神経精神医学講座)

医療従事者におけるメンタルヘルスの変調(高ストレス、メンタル不全、燃え尽き)は、さまざまな診療領域で頻度高くみられる問題である。医療従事者のメンタルヘルス変調は、離職や精神疾患の発症などといった医療者自身への影響のみならず、診療の質の低下や医療事故の増加などといった患者アウトカムにも影響を及ぼす。医療従事者のメンタル不調の背景には、長時間労働などの労働環境、患者の苦悩や死に接する感情負荷、合併症や医療事故に伴う自責感、患者・家族との摩擦、同僚等との人間関係、キャリア形成の悩みなど、さまざまである。
精神科医は、主治医、リエゾン医、産業医、指導医、チームリーダー、管理者などのさまざまな立場でこの問題に接する可能性がある。
本シンポジウムでは、さまざまな立場やアプローチで医療従事者のメンタルケアにたずわさっている精神科医師・心理士から、それぞれの取り組みを共有し、医療従事者のメンタル支援における、個人、ならび、組織としての対応を考える。
各演者からは次のトピックスを予定している。
「災害やパンデミック時の医療従事者のメンタルヘルス支援」(筑波大学医学医療系災害・地域精神医学:高橋晶)
「保健管理センターを拠点とした医療者のメンタルへルス支援」(札幌医科大学保健管理センター相談室:津山雄亮)
「がん・緩和ケア領域の医療者を対象とした燃え尽き防止プログラム」(慶應義塾大学医学部医療安全管理部/精神神経科:藤澤大介)
「自殺事故後のスタッフ・ケア」(札幌医科大学医学部神経精神医学講座:柏木智則)
「医療事故後のスタッフケアとしてのピアサポート」(埼玉医科大学神経精神科:吉益晴夫)

吉益 晴夫1, 矢内原 仁2, 小林 正人3, 永尾 るみ子4, 川谷 弘子5, 和田 仁孝6 (1.埼玉医科大学総合医療センター神経精神科, 2.埼玉医科大学泌尿器科, 3.埼玉医科大学脳神経外科, 4.一般社団法人日本ピアサポート協会, 5.北里大学病院トータルサポートセンター, 6.早稲田大学法学学術院)