松崎 尊信1, 西村 光太郞1, 三原 聡子1, 北湯口 孝1, 館農 勝2, 樋口 進1 (1.国立病院機構久里浜医療センター, 2.さっぽろ悠心の郷ときわ病院)
セッション情報
一般シンポジウム
一般シンポジウム49
日常診療でゲーム・ネット依存に対応するために
2024年6月21日(金) 10:45 〜 12:45 B会場 (札幌コンベンションセンター 1F 大ホールA)
司会:館農 勝(さっぽろ悠心の郷ときわ病院),樋口 進(国立病院機構久里浜医療センター)
メインコーディネーター:館農 勝(さっぽろ悠心の郷ときわ病院)
サブコーディネーター:加藤 隆弘(九州大学大学院医学研究院精神病態医学)
近年、ゲーム・ネット依存が大きな社会問題となっている。1990 年代後半にその概念が提唱されたネット依存は、スマートフォンの急速な普及やネット使用開始年齢の低下に伴い、年々、深刻化している。以前からゲームを目的にネットを使用する者では依存度が高いことが指摘されていたが、脳画像研究を中心に様々なエビデンスが蓄積され、2019 年の世界保健総会で採択されたICD-11 にはゲーム行動症(Gaming Disorder)が収載された。ICD-11 は2022 年1 月に正式発効し、ゲーム行動症の臨床的特徴が示され、定義が明確化されたことから、スクリーニングテストの開発など様々な研究が行われている。ゲーム・ネット依存は、思春期を中心とした若年層のcommon disease ともいえる存在であるが、精神科併存症を伴うことも多く、心理社会的要因が複雑に影響を与えている症例も多く、その病態は多様であるため、いまだにその対応については手探り状態であり、専門施設は限られている。その一方で、精神科診察室で、ゲーム・ネット依存に関連した相談をうける機会は増えており、今後、そのニーズはますます増加すると考えられている。本シンポジウムの目的は、精神科の日常診療においてゲーム・ネット依存に対応するためには、症例をどのようにアセスメントし、どのような介入を行えば良いのか、異なる専門性や異なる診療環境でゲーム・ネット依存の診療に当たっている5 名のシンポジストに講演いただき、また、このトピックの第一人者である専門家に指定発言をいただくことで、多くの精神科医が、メンタルヘルス上の重要な問題のひとつとしてゲーム・ネット依存に対応できるようになることを目指すものである。
白坂 知彦, 常田 深雪 (手稲渓仁会病院精神保健科)
鈴木 りほ, 五十嵐 雪奈, 鈴木 志穂, 村山 由紀, 道畑 柚希, 三上 毅泰, 渡邉 亜美, 藤原 智子, 北川 成美, 大沼 愛, 間 良, 田嶋 宣行, 智田 文徳 (社会医療法人智徳会未来の風せいわ病院)
加藤 隆弘1, 久保 太聖1, 松尾 敬太朗1, 松島 敏夫1, 館農 勝2 (1.九州大学大学院医学研究院精神病態医学, 2.特定医療法人さっぽろ悠心の郷ときわ病院)
海野 順 (医療法人社団光風会三光病院)
樋口 進 (国立病院機構久里浜医療センター)