住吉 太幹1,2 (1.国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所児童・予防精神医学研究部, 2.国立高度専門医療研究センター医療研究連携推進本部)
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一般シンポジウム
一般シンポジウム52
分散型臨床試験の促進を目指して:日本脳科学関連学会連合・タスクフォースからの提言
Fri. Jun 21, 2024 10:45 AM - 12:45 PM G会場 (札幌コンベンションセンター 1F 108会議室)
司会:住吉 太幹(国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所児童・予防精神医学研究部/国立高度専門医療研究センター医療研究連携推進本部),小居 秀紀(国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター情報管理・解析部)
メインコーディネーター:住吉 太幹( 国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所児童・予防精神医学研究部/国立高度専門医療研究センター医療研究連携推進本部)
サブコーディネーター:小居 秀紀(国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター情報管理・解析部),中込 和幸(国立精神・神経医療研究センター)
分散型臨床試験(decentralized clinical trials, DCT)とは、臨床研究(試験)実施時に医療機関を訪れる負担の軽減など、患者の利便性向上ための仕組み一般を指す。これには、オンライン診療やデジタル健康機器に関する技術、自宅への資材の直送、電子署名同意などが含まれる。DCT の利点として、臨床試験への参加に際しての地理的な限界や患者の機能上の制限を取り除くことで症例の登録を促進し、研究結果の一般化可能性が高まることが挙げられる。COVID-19 感染症蔓延時の経験と相まって、臨床試験へのアクセスや研究の効率を増す方略であるDCT への関心が、国内外で高まりつつある。
このような背景から、日本精神神経学会など30 の学会が加盟する日本脳科学関連学会連合(脳科連)の産学連携諮問委員会において、DCT タスクフォース(DCT-TF)が2023 年に創設された。同年10 月現在、DCT-TF は精神科医、臨床研究マネジメントの専門家、脳科学者を含む7 名のメンバーで構成され、定期的な会合による情報共有を行っている。そこでは、うつ症状の遠隔評価の妥当性、プログラム医療機器開発を通じた臨床試験の精緻化、がん患者に対するICT を用いた遠隔精神療法の試み、米国における動向などが議論されている。
本シンポジウムでは、以上のようなDCT-TF の活動の紹介を行い、当該分野の第一線で活躍中の専門家からホットな話題を提供いただく。それらにもとづき、患者への先端的医療の提供を促進するDCT の可能性や将来に向けた構想および課題について討論し、視聴者と共有したい。
小居 秀紀 (国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター情報管理・解析部)
岸本 泰士郎 (慶應義塾大学医学部ヒルズ未来予防医療・ウェルネス共同研究講座)
明智 龍男 (名古屋市立大学大学院医学研究科精神・認知・行動医学分野)
中村 健一 (国立がん研究センター中央病院)
菊地 哲朗 (大塚製薬株式会社)
中込 和幸 (国立精神・神経医療研究センター)