The 120th Annual Meeting of the Japanese Society of Psychiatry and Neurology

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一般シンポジウム

一般シンポジウム54
がん患者自殺予防への取り組み

Fri. Jun 21, 2024 10:45 AM - 12:45 PM I会場 (札幌コンベンションセンター 2F 204会議室)

司会:張 賢徳(国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所),大塚 耕太郎(岩手医科大学医学部神経精神科学講座)
メインコーディネーター:大西 秀樹(埼玉医科大学国際医療センター)

がん患者は一般人口に比較して自殺率が高く、特に告知後1 年は自殺率が20 倍以上になることが報告されている。がんは国民の2 人に1 人が罹患するため、わが国における多くの人ががんにおける自殺リスクを抱えることになる。したがって、がん患者に対する自殺予防の取り組みは喫緊の課題と言える。しかしながら、がん患者に対する自殺予防に関する研究は進んでいないのが現状である。自殺予防の方法論として確立している方法はKawanishi らが開発した救命救急センターに搬送された自殺未遂患者に対するケースマネージメント介入研究が唯一の方法である(1)。本シンポジウムでは、Kawanishi らが確立したケースマネージメント介入研究を基本としてがん患者へ応用した取り組み、およびがん患者に対する自殺予防スクリーニングの取り組み、そして自殺リスクの高いがん患者への対応について紹介し、がん患者の自殺予防を検討するきっかけとしたい。
( 参考文献)1. Kawanishi C, Aruga T, Ishizuka N, Yonemoto N, Otsuka K, Kamijo Y, et al. Assertive case management versus enhanced usual care for people with mental health problems who had attempted suicide and were admitted to hospital emergency departments in Japan (ACTION-J): a multicentre, randomised controlled trial. Lancet Psychiatry. 2014;1(3):193-201.