The 120th Annual Meeting of the Japanese Society of Psychiatry and Neurology

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一般シンポジウム

一般シンポジウム56
嗜癖行動に真に役立つ条件反射制御法とその理論

Fri. Jun 21, 2024 10:45 AM - 12:45 PM K会場 (札幌コンベンションセンター 2F 206会議室)

司会:長谷川 直実(医療法人社団ほっとステーション大通公園メンタルクリニック)
メインコーディネーター:長谷川 直実(医療法人社団ほっとステーション大通公園メンタルクリニック)

CRCT(Conditioned Reflex Control Technique 条件反射制御法)は、薬物乱用、病的賭博、性的逸脱行動、ストーカー行為など、繰り返してしまう問題となる刺激に対して実践されてきた。CRCT は2006 年に平井により最初のかたちが考案された後、改訂を重ねてきているが、技法については、十分に正しく伝わっているとは言えない。本シンポジウムでは、CRCT の理論と技法の概要を説明し、嗜癖問題行動を繰り返す事例に対して、どのように適用されているかを具体的に紹介する。
CRCT の土台となる理論はパヴロフの信号系学説である。現在、矯正施設収容者の多くを占めている、覚醒剤乱用者、性犯罪者、常習累犯窃盗者など、問題行動を繰り返す者の再犯防止のためには、抜本的な刑事司法制度の見直しが必要である。本シンポジウムでは、CRCT を実践している日本と韓国の精神科医師からの実践報告に加えて、信号系学説に基づいた刑事司法体系のあり方について、法律家からの提言がある。