The 120th Annual Meeting of the Japanese Society of Psychiatry and Neurology

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一般シンポジウム

一般シンポジウム63
精神科医にとっての「医療リワーク」

Fri. Jun 21, 2024 1:25 PM - 3:25 PM J会場 (札幌コンベンションセンター 2F 201+202会議室)

司会:五十嵐 良雄(一般社団法人日本うつ病リワーク協会/メディカルケア虎ノ門/大手町),佐々木 一(一般社団法人日本うつ病リワーク協会/あしたの風クリニック)
メインコーディネーター:五十嵐 良雄(一般社団法人日本うつ病リワーク協会/メディカルケア虎ノ門/大手町)
サブコーディネーター:佐々木 一(一般社団法人日本うつ病リワーク協会/あしたの風クリニック),中島 公博(一般社団法人日本うつ病リワーク協会/五稜会病院)

オンデマンド配信対象外

医療機関で行われるリワークプログラム(「医療リワーク」)がNTT 東日本関東病院で始まり25 年、精神科デイケアでのプログラムも20 年が経過しようとしている。現在、医療リワークは総合病院、大学附属病院、精神科病院、精神科診療所など全国の200 以上の医療機関で実施されている。「医療リワーク」はそれぞれの地域で成果をあげ、精神科医の中でも市民権を得て、医療資源の一つとして地域社会に受け入れられている。「リワーク」は障害者職業総合センター(幕張)で作られた造語であり、地方障害者職業センターで行われている「リワーク支援」がいわば本家である。「リワーク支援」は医療リワークと似てはいるが、企業をサポートする役割が重要であり、私たちは「職リハリワーク」と呼んで区別している。また、職場内での復職を支援する仕組みとして職場内やEAP などで実施されているプログラムもあり、従業員を対象としたプログラムという意味で「職場リワーク」とよび、「医療リワーク」と区別している。さらに近年では、障害福祉サービスである就労移行支援事業所や自立支援施設が「リワーク」を唱え、障害者ではない休職者を対象としたプログラム(「福祉リワーク」)が全国で広まりつつある。本シンポジウムでは「医療リワーク」における新たなエビデンスを信州大鷲塚先生から発表いただく。次いで「医療リワーク」の質を担保するために日本うつ病リワーク協会で行われているスタッフの教育と認定および施設の認定に関して品川駅前メンタルクリニックの有馬先生より紹介いただく。また、精神科産業医協会の黒木先生より産業医の立場からみた「医療リワーク」の役割についてお話しいただき、最後に佐々木先生より「医療リワーク」と「福祉リワーク」の違いを明確にしていただき、「医療リワーク」の役割を精神科医の皆様とあらためて考える機会を本シンポジウムで持ちたい。