森元 隆文 (札幌医科大学保健医療学部作業療法学科)
セッション情報
一般シンポジウム
一般シンポジウム70
地域で生活する当事者のリカバリーに寄与する精神科作業療法の視点
2024年6月21日(金) 15:40 〜 17:40 F会場 (札幌コンベンションセンター 1F 107会議室)
司会:石井 貴男(札幌医科大学保健医療学部作業療法学科),池田 望(札幌医科大学保健医療学部作業療法学科)
メインコーディネーター:石井 貴男(札幌医科大学保健医療学部作業療法学科)
サブコーディネーター:池田 望(札幌医科大学保健医療学部作業療法学科)
近年,精神疾患を有する外来患者数の増加が示されており,地域で生活する精神疾患を有する当事者に対する支援を充実させることが求められている.精神疾患を有する当事者の支援においては,症状の改善や機能の回復を指す臨床的リカバリーに加えて,自身が希望する人生の到達を目指すプロセスであるパーソナル・リカバリーを促進する支援が求められる.このような支援を地域で展開する多くの専門職のひとつに作業療法士がある.「精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築」が新たな精神医療保健体制として明示されており(これからの精神保健医療福祉のあり方に関する検討会, 2016),この流れを受けて作業療法士が他職種と連携しながら精神疾患を有する者の地域生活支援を推進していくための方法論を具体的に提示する必要性も示されている(日本作業療法士協会, 2020).一方で,精神科作業療法は長期の入院患者を中心に実施されており,作業療法の機能と役割が十分に認識されていないという課題も提示されている(日本作業療法士協会, 2020).本シンポジウムでは,当事者の臨床的リカバリーとパーソナル・リカバリーの両側面に貢献できる地域での作業療法の実践例や知見を各領域の専門家が提示し,今後の課題について議論を行う。これにより,精神科医が作業療法(士)を活用できる可能性や,地域の作業療法士と連携できる可能性を見出し,当事者に真に役立つ地域精神医療の提供につながるのではないかと考える. 本シンポジウムの構成は,最初に精神科デイケア,訪問,就労支援事業所,ピアサポート事業において,研究と実践を展開している専門家が,それぞれの立場から発表を行う。次に,指定発言者として,独立型デイケアで多職種をマネジメントする立場から長く当事者のリカバリー支援を実践してきた医師が登壇し,最新の実践例,および知見とその意義について発言し,総合討論を行う。
横山 和樹 (札幌医科大学保健医療学部作業療法学科)
真下 いずみ1,2,3 (1.藍野大学医療保健学部作業療法学科, 2.長岡ヘルスケアセンター病院訪問看護アプリコット, 3.南山城学園サザン京都(京都府脱ひきこもり支援プロジェクト「チーム絆」))
大川 浩子1,2 (1.北海道文教大学医療保健科学部, 2.NPO法人コミュネット楽創)
阿部 幸弘 ((公益財団法人)北海道精神保健推進協会)