本田 秀夫1,2,3 (1.信州大学医学部子どものこころの発達医学教室, 2.信州大学医学部附属病院子どものこころ診療部, 3.長野県発達障がい情報・支援センター)
セッション情報
一般シンポジウム
一般シンポジウム79
「職場のうつ」と「プレゼンティーズム」:診断閾下の発達障害/グレーゾーン理解の臨床応用
2024年6月22日(土) 08:30 〜 10:30 B会場 (札幌コンベンションセンター 1F 大ホールA)
司会:原田 剛志(パークサイドこころの発達クリニック)
メインコーディネーター:原田 剛志(パークサイドこころの発達クリニック)
サブコーディネーター:神尾 陽子(神尾陽子クリニック/お茶の水女子大学)
最近、「職場のうつ」は受診数と再発の多さから注目されているが、その多くはうつ病の診断基準を完全には満たさず、実際の診断は「適応障害」となる。また、出社しているものの機能しない「プレゼンティーズム」は、一般的にはうつ病の前駆症状や残遺症状の文脈で語られることが多いが、やはりうつ病の診断基準を満たさないため「適応障害」の診断となる。その診断の発生因として発達障害の不適応を疑われ、医療機関で検査が行われるが診断閾を示すことは大変にまれで、発達障害の診断も受けることもない。精神科外来には診断基準上「うつ病」も「発達障害」も満たさないこういった状態の患者が有効な打つ手を求めてあふれている。近年増加しているこの種の患者に対して「診断閾下の発達特性を基盤とした不適応」という理解は治療を進めるために大変有意義と思われ、本シンポジウムでは、職場のうつと職場に出勤しても機能しないプレゼンティズムについて発達特性の影響やそれについての治療対応を論ずる場としたい。
村上 伸治 (川崎医科大学精神科学教室)
今村 明1,2 (1.長崎大学生命医科学域保健学系作業療法学分野, 2.長崎大学子どもの心の医療・教育センター)
神尾 陽子 (神尾陽子クリニック/お茶の水女子大学)