池田 暁史1,2 (1.大正大学心理社会学部臨床心理学科, 2.個人開業)
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一般シンポジウム
一般シンポジウム80
難しいうつ病・適応障害の患者をどう理解するか
Sat. Jun 22, 2024 8:30 AM - 10:30 AM C会場 (札幌コンベンションセンター 1F 中ホールA)
司会:衞藤 暢明(福岡大学医学部精神医学教室)
メインコーディネーター:衞藤 暢明(福岡大学医学部精神医学教室)
精神科専門医プログラムの中では、精神科専門医としての研修目標として、指導医のもと精神療法を経験することを掲げている。(精神科専門医制度規則施行細則)精神療法について学ぶことを意図したプログラムは、今後ますます精神科専門医の教育において重要なものとなると考えられる。実際の精神科の臨床場面においては、さまざまな意味で「難しい」患者が存在し、自殺の危機や、陰性治療反応、恋愛転移、もしくは難治性の患者に対して、日々臨床家が格闘しているというのが実情であると考えられる。本シンポジウムでは、「難しいうつ病・適応障害」の患者をどう理解するかということに焦点を当て、それらの実践的な内容を扱う。一般臨床の各場面における力動的な考え方について中心に取り上げ、精神医学の他の分野として森田療法の立場からどう捉えるかについて、その有用性や限界について提示することを試みる。シンポジストとして池田暁史が、精神科臨床におけるパーソナリティ障害や、自己愛の問題を抱える患者の理解についてとりあげる。また、木村宏之が総合病院およびリエゾン領域、さらに白波瀬丈一郎が産業保健の領域における力動的視点で実践する立場から理解の方法を提示する。新村秀人は、力動的精神医学以外の精神療法の立場として、森田療法のの視点から患者理解の方法述べ、力動的視点との共通点と相違について論じる。本シンポジウムは、わが国の精神科医教育の中で精神療法教育をいかに臨床実践に活かすかという課題に加え、精神療法的な理解に立った臨床実践を提示し、より良い患者理解の方法について学び、経験を共有する機会としたい。なお、本シンポジウムは日本精神分析学会(医療問題委員会)の企画、趣旨登録である。
木村 宏之 (名古屋大学大学院医学系研究科精神医学分野)
白波瀬 丈一郎 (東京都済生会中央病院)
新村 秀人 (大正大学臨床心理学部)