第51回日本理学療法学術大会

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日本地域理学療法学会

日本地域理学療法学会
地域の中での様々な連携の取り組みと課題について考える

Sat. May 28, 2016 3:50 PM - 5:50 PM 第1会場 (札幌コンベンションセンター 1階 大ホールA)

司会:鈴木英樹(北海道医療大学大学院リハビリテーション科学研究科)

[KS1083-1] 理学療法士の専門性を発揮できる地域包括支援センターとの連携について

箭内一浩1,2, 天坂修一郎1,3, 鈴木廉太郎1,4, 宮嶋徳宜1,5, 大森達也1,4 (1.北海道理学療法士会, 2.北星脳神経・心血管内科病院診療部リハビリテーション科, 3.医療法人K&Iさこう・リハビリクリニック, 4.小林病院, 5.医療法人K&Iオホーツク海病院)

地域包括支援センター(以下,包括)を中心とした多職種協働は,地域包括ケアシステム構築に重要な事であり,理学療法士は介護予防や地域ケア会議といった場面に参画していくことが期待されている。
我々,北海道理学療法士会道東支部(以下,道東支部)は,「転倒・骨折を予防すること」を目的に,平成26年度より北見市地域包括支援センター連絡協議会との協働事業を開始した。協働事業の主軸である“転倒予防プロジェクト10”は,理学療法士の専門性と包括のネットワークを活用し,市民への貢献を基本としてスタートした。ご当地体操と称した介護予防に特化した体操を考案し,地域企業からの物品提供を受けるなどし連携事業の中で展開することが出来た。これらの活動は,マスコミからも注目され,多くのメディアに取り上げられたことで医療福祉関係者は勿論のこと,北見市や近隣の市町村,各行政も強い関心を得た。
北見市には,本事業に振替が可能なものを会場提供や講師料として捻出するといった協力や,介護保険施設への周知など多くの支援を頂いている。
現在の道東支部の活動は包括,医療福祉関係者,行政,地域企業と密接な関係性が形成され,その活動は地域で大きく注目されている。その反面,社会から期待される役割をどれだけ責任を持って果たしていけるかが組織として問われることになる。地域の活動に係ることは,社会そのものとの係わりを深めることであり,病院内や組織内だけの役割や考え方では機能し難いと痛感させられることもある。本シンポジウムでは,道東支部の協働事業の経緯や具体的内容,今後の展望について述べたい。