第51回日本理学療法学術大会

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協会企画

協会企画2
激変する医療・介護現場の理学療法士に求められるマネジメント能力

Sun. May 29, 2016 12:20 PM - 1:50 PM 第7会場 (札幌コンベンションセンター 2階 204)

司会:小川克巳(日本理学療法士協会), 森本榮(日本理学療法士協会)

[KS1146-2] 激変する医療・介護現場の理学療法士に求められるマネジメント能力

河野礼治 (新別府病院)

2025 年以降継続する超高齢社会への対応として,増加する社会保障費の確保と費用の効率的な運用が国家を挙げて進められています。特に医療に関しては高度急性期,急性期,回復期等への病床の区分けとして「医療提供体制の見直し」や,地域の「医療・介護の連携」により医療費の効率的な運用を目指しています。また退院しても「地域包括ケアシステムの推進」による効率的で効果的な介護サービスや予防の推進等の在宅支援のネットワークが構築されようとしています。
これら激変する医療・介護現場に対応するには個人の能力よりも,平準化された質の高い専門職種としての組織力が大きく影響を与えます。組織力を円滑に向上させるためには,マネジメント能力の向上が必要不可欠です。
マネジメント能力の発揮には病院,介護施設などの勤務先で対応する患者とのケースマネジメントに始まり理学療法士の部門管理から多職種を含んだ組織活動を強化するマネジメントまで想定されます。ケースマネジメントに関しては部下の育成に関するプログラムを策定し,段階的に育成することが必要です。理学療法士の有用性や活動を「見える化」することで理解は深まり組織内の位置づけは上がっていきます。この点に関して前園先生より上尾中央医科グループの取り組みを通じてマネジメント教育の実際例を提示していただきます。
次に士会活動が中心になりますが,地域行政や住民への啓発を可能にするマネジメント能力も求められています。大分県士会の士会長である河野先生より士会として,市町村や,県,への啓発も含めた活動や士会員への啓発など理学療法士を価値ある職種へと導くマネジメントの過程を紹介していただき協会活動も含んで組織として激変する医療・介護現場の荒波を乗り越えるマネジメント能力に関して討論したいと考えます。
(抄録執筆:小川 克巳,森本 榮)